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、
それから5分ぐらいして見覚えのある顔が現れた
「あれ?君だったの!?」
その声、その姿、穏やかそうな笑顔まであの日会った時と変わらなかった
少しだけそれに驚いた表情を交えながら彼は手を振りながらマナトに向かって小走りに近づいてきた
「なんだー!わざわざ来てくれたの?連絡してくれれば良かったのに!」
「この間の....お礼言ってなかったから」
マナトは自分の口からでたセリフに矛盾を感じて笑ってしまいそうだった
本当の目的はそれよりも大きく図々しいにもほどがある
困ってることがあったら....なんてその場の社交辞令をうのみにした自分をこの男はどんな顔して受け入れるんだろう
マナトが伺うような目つきになっても彼の態度は変わらなった
それどころかまるで来てくれたことを本当に喜んでくれているかのように妙に明るい
俺の事、怪しいって思わないのかな...
「あのさ...これ」
マナトは彼に向かってもっていた袋を手渡した
「なぁに?」
「この間、忘れていったから」
彼はマナトに手渡された袋を覗きこむやいなや感嘆の声を上げた
「えぇ!嬉しい!買ってきてくれたの!?ありがとう」
まるで子供みたいな声がオフィス内に響き渡る
「ねぇ!せっかくだから一緒に食べない?僕の部屋においでよ」
自分の思惑を知ってか知らずかあっさりとそれを受け入れる彼に少々あっけにとられながらマナトは大きく頷いて了承した
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