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そんな猫を見て父親が言った 「そうか、この子はお前が好きなんだな、じゃあお前が可愛がってやればいいじゃないか」 学校も行かず部屋にこもりっきりの自分に少しでも何かをやらせようと考えたのかもしれない それともただ暇な自分に押し付けたのかもしれない その真意は分からない 母親だけは少し心配そうに何度も確認した 「あなた、本当に大丈夫?生き物はおもちゃじゃないのよ?」 そんな事わかっているよ お母さん だってこいつには電池が入ってないじゃないか 俺が良いとも悪いともいわず、猫の世話は自然に俺の役割になった 餌をやって水をやって気が向いたら撫でてやって... それ以上もそれ以下でもないのに懲りもせず俺の周りをうろつく子猫 なにもしてもらえないのになぜ自分に懐いているんだろう ある時夜中に目が覚めてふと気付くと子猫は俺のベットに潜り込んで寝ていた 安心したような顔で丸まっていて... なるべく起こさないようにベットを出て、水でも飲みに行こうと階段を降りて行く するとリビングの明かりがぼんやりと廊下に漏れていた

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