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それから俺は部屋に戻りシャワーを浴びてすぐに布団に潜った
夏が終わり涼しくなって、日が沈むとあっという間に寒くなるようなこの時期に馬鹿みたいにベランダでガキと戯れて時間を過ごすなんてどうかしている
犬の話も弟の話も到底信じられる話ではなかったけれど深く考えることはしなかった
考えてしまえば...なぜ俺が頭を使わなければならないのかとイライしてしまう
考えてしまえば...アキラと話す時間がほんの少しだけ
ほんの少しだけ悪くないな...なんて思っている自分に気づいてしまいそうだった
腕を目元に押し当てて頭の中を飛び交うアキラの声を押しやって...そうしているうちに眠りはあっという間に俺をさらっていった
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ドォォン!!
その音は衝撃だった
あまりの音に飛び起きて何があったのかとあたりを見渡す
地震かと思ったけど部屋は何も倒れてないし揺れているわけでもなんでもなかった
「なんだ...?」
寝ぼけ眼で携帯を見るとまだ4時過ぎ
あたりは暗くまだもう少し日の出まで時間がかかりそうだった
なんだ...まだそんなに寝てねぇなぁ
さっきの音と衝撃がなんだったのか寝起きの頭で考えることなどできるはずもなく俺はもう一度布団の中にもぐりこんだ
「....」
「.....」
壁からなにか話し声が聞こえる
うるせえな...またかよ
「やばくない!?ちょっと...」
「お...おい!!」
次第に大きくなる男と女の話し声
怒鳴っているわけではないんだな...
いつも怒鳴られて泣いてるアキラの声が響いていたから今日はそうでもないのかな
だってアキラの声が聞こえない
そして瞼が完全に落ちそうになった時それは聞こえた
「アキラ!!!」
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