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「う...ゲホッ...ぇっ...」
ちがう...これはちがうの
痛いのは自分じゃなくて、怒っているのは彼じゃない
「お前さ、いつまでそれやってんだよ」
ほら...お前って...ちがうの
「いい加減にしろよ、ばぁか」
ちがうもん...お前じゃなくてバカじゃなくて...名前があるの
だから言われているのは自分じゃない
「どこ見てんの?こっち見ろよ」
「....」
それはいつまでも終わらなかった...後ろに刺されたままのバイブは抜かれることはなく、その振動はもうずっと激しい動きのまま
刺激が強すぎて身体の感覚も失いつつあった
ミツルはまたベットに座るとユウを跪かせて続きを強請る
頭をフラつかせると髪や首輪を引っ張っては正気に戻して自分のモノを咥えさせた
ユウの右手はもう使い物にならない
折れた小指、無理やりはがされた爪...掴むどころか指を動かすだけでも辛い
ユウの股の間に足を入れてグニグニと揉むように踏んでいくと、何度も吐き出したはずのモノはゆっくりと頭をもたげて勃ち上がってしまう
「あはは...やっぱりすごいね、また勃った...」
「はぁ...」
育て上げられた身体はユウを知り尽くした彼によって意志とは関係なく反応してしまう
喘ぐ力も残ってはいないほど疲労していた
けれどミツルには関係ない
彼が終わりというまでは...彼が吐きだすまでは終わらない
足の指で器用に挟むようにして扱いてやるとすぐに硬くなって先端が滲む
「イッたら今度は左手だよ」
「....ぁぅ...」
ひだりて...?なぁに?また...痛い?
彼の声がすごく遠くに聞こえて、なんだかよくわからない
じわじわと勝手に快感の波は押し寄せてそれは簡単にさらっていく
あぁ...嫌だなぁ...また痛いのは...怖いなぁ...
長く続く仕打ちは抵抗する力も思考も奪ってしまった...心の中はひどく落ち着いていてぽやんとしながらそんな風に思っていた
「はぁ....はぁ....」
深い呼吸を繰り返してただぼんやりと波が来るのを待つ
けれど先端が震えだし膨張しだすとユウの手が不意に自身の根元を掴みだした
おそらく身体は正直で、これ以上は耐えられないと無意識に自分で射精を止めたのだ
直前までやってきていた波は掴まれた根元で跳ね返り自身に打ち返ってユウを震えさせた
「はっ...」
ぴくぴくしながら手元を見ると吐き出したと思ったのに何も零れていない
あれ...?よかった....なにもでない
安堵したのもつかの間、今度は頬に衝撃が走った
ガツンと音がしてユウは床に張り倒されていた
「空イキなんてどこで覚えたの?」
鼻で笑いながら、彼は倒れ込んだユウの左手を掴んで指に手をかける
「次はどの指にしよっか?」
そっか...また痛いのか...
また間違えちゃった...ごめんなさい
叫んでもがいて、嫌がっていた事も今はただされるがままになっていた
爪切りが肉の間に入れられてもぼんやりしながら彼を見つめるだけ
「なぁに?なんか言いたいことあるの?」
「...」
グッと爪が持ち上がってミリミリと音がした
ジワリと隙間から血が滲んで爪が持ち上がるとポタリと赤い雫が垂れる
「なんかつまんないね、お前...全然泣かないし」
彼は涙1つ流さないユウを蔑んでため息をつくと掴んでいた手を放した
そして今度は立ち上がって頭を掴むと押さえつけるようにして喉奥に自身を突き立てた
「ゴボッゴホッーーゲホッ」
好き勝手に腰を押し付けて高みを目指して打ち付ける
ユウから嗚咽が漏れて口の端から飲み込めない唾液がとめどなく流れていく
「あぁ、やっば...イキそう、全部飲めよ?」
そういって膨張して破裂するようにブワッと喉奥に吐き出した
それはユウの喉奥に勢いよく流れ込んでいく
ゴクンッーーと飲み込んだのを確認するとミツルがユウの頭から手を離した
...何時間も耐え続けやっと全てが終わったのだ
食事も水も与えられていなかったユウの喉を久々に通ったのは彼の体液だった
バタンと白目をむいてひっくり返ったユウをただミツルは冷めた目で見つめるだけだった
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