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「みぃくんっ、ただっ...いまっ!!」
元気いっぱいに声を上げるユウにミツルはクスクス笑いながら部屋へと招き入れる
ユウは玄関に座りこむと靴を脱いでそれをきちんと揃えていく
「おりこうだね、じゃぁ手も洗っておいで?」
「うんっ、うんっ...えっと...みぃくんっ、ただいまっ!!」
「分かったって、早く行って来い」
言われるがままにユウは洗面所へと駆けて行った
蛇口から水を出すことも、石鹸で手を洗うことも一人でできるようになった
手についた泡を流しながら一つ一つ考える
お外から帰ってきたら靴を脱ぐ
えっと....それを揃える
大きな声で”ただいま”を言う
手を洗うときは泡をつけて全部流すの
....シャボン玉はやっちゃダメ
あとは...あとは....なにかあるかなぁ....
背伸びしながら手を洗い終えると大きな鏡の前で自分を見つめた
ーー今日の自分をみぃくんは好きになってもらえるだろうか......
「ユウ、どうした?」
じぃっと鏡を見つめるユウの後ろからミツルが声をかけた
「あぅ....」
「ちゃんと手洗えた?戻ってこないから心配した」
ミツルはユウの濡れた手をふきながら「ユウはなんでもできるね、おりこうでえらいなぁ」と目を細める
今日はもう2つもみぃくんから”おりこう”をもらえた
「あのっ...あのねっ....えっと...」
「なに?」
「あぃた....かった」
「うん、俺も」
やっとの思いで気持ちを言葉にするユウをミツルは引き寄せて抱きしめた
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