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、
泊まったことはご両親は知っている?もし言いづらいなら僕から話してあげようか?」
「いい」
「でも...心配してるんじゃない?」
「してない...ガキじゃないってば」
「あはは...そうでした」
ぶっきらぼうに話すマナトから椎名は会話を引きだそうといろいろな角度から話題を振った
天気の話から趣味の話、芸能人は誰が好きか....などほとんどがたわいのない話の中にさりげなくマナト自身の境遇や家族の話題を入れこんだ
椎名の思った通り、マナトは家族の話題になると口ごもり、時に攻撃的な目を向ける
左手の自傷痕といい、”家族関係に難あり”....かな
「なぁ...ユウってなんであんな感じなの?」
「ユウくん?」
マナトが自ら椎名にした質問はユウのことだった
同じ年齢なのにあの身体の小柄さから言動の幼さ
何も知らないマナトからしてみれば、疑問に思って当然だ
「あいつ...涼介にはユウをバカにすんなって、めっちゃ怒られるし」
「あはは、あいつは口が悪くてごめんねぇ」
「でも、変じゃんっ!言ってることわけわかんないしっ...」
「ちょっとのんびりしてるだけだよ」
ユウの話をする椎名は優しい笑みを浮かべている
涼介の言い方といい、椎名の顔といいそれだけで2人がどれだけユウの事を大事に思っているか伝わってくる
その時なぜがマナトの胸にささくれのような小さな痛みが走った
なんで?
あいつはなんにもできないくせに
すると椎名はマナトに向かって予期せぬ事を口にした
「ねぇ、マナトくん、もし良かったら、ユウくんのお友達になってくれないかな」
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