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折原愛人 現在17歳 住所不定 絶縁状態の母親が一人 母親は23歳の時に会社の上司との不倫の末に妊娠、男は妻子と別れることもできず母親は未婚のままマナトを出産した 母親は精神的に弱く、その男に頼りきりで自分の子に愛人と名付けて、その名の通り二人は愛人としての生活を送っていた けれどその生活は荒んでいて、常にその男を優先する母親にマナトは振り回されてばかりいたようだ 感情の起伏が激しく、マナトを可愛がっていたと思いきやネグレクト寸前まで放って置かれたりとコロコロと態度の変わる母親にマナトは幼いながらに彼女の顔色ばかり伺っていたという そして定期的に男が母子に会いに来た日、決まって母親は自殺未遂を図り、幼いマナトが泣きながら近所に助けを求めてくる姿が目撃されている 入退院を繰り返す母親のせいで、マナトは一時保護施設と家を行ったり来たりしながら幼少期を過ごしていたそうだ 「くそだな...」 ーーそこまで読むと涼介は唇を噛みしめてため息をついた その他にもびっしりとの生い立ちが詳しく書かかれたそれはマナトのあの性格を作りだすには充分すぎるほどだった 愛情に乏しく育った子供は何かしら問題を抱える 嘘つきに寄生体質に自傷癖 椎名と出会った時のマナトも左手に傷を負っていた リストカットは母親譲りか.... 妙に納得しながら先を読み進めていくと、その母親の元を逃げ出した後から現在に至るまでが記してある 涼介もよくこんなに細かく調べることができるなと、感心したが、少し考えれば簡単な事だと分かった 子供のマナトが1人で生活していく方法は自ずと限られてくる それは真っ当な稼ぎ方ではないけれど、唯一持っている価値のある物とすれば身体だけだ マナトぐらいの容姿なら男女問わず買いたいと手を挙げる大人は多かっただろう けれど、自分に対して身体を許そうとした事を考えるとどうやら女より男受けしたようだ 「あーあっ」 こんなの見せられてどう接すればいいのかと涼介は頭を抱えた 確かに可哀想な気もするし、同情する点は多い ....だとしても、それはユウを傷つけていい理由にはならない そんな過去を知った所で、あっさり許す気には到底なれない

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