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自分はユウにとって邪魔な存在だと彼は言った 「俺がいるとユウは泣いてばかりだから...」 悲しげに笑う彼の顔を見ていると椎名は本当にそれしか方法はないのだろうかと頭を抱えた ユウは彼の胸の中で、すぐ側まで来ている睡魔に負けまいと目を何度も擦っている 「ユウ、もう寝なきゃダメだよ」 背中を摩り言い聞かせると瞼がだんだんと落ちていくのが横からでも分かった 椎名はあどけないユウの顔を見ながらクスリと笑う 「本当にユウくんは可愛いね、君のことが大好きなんだね」 すぅっと眠りに落ちてしまうユウの手は無意識に彼のシャツをつかんで離さない 離れたくない、離さないでね...そんな声が聞こえてきそうだった 穏やかなその寝顔を見ているとなんだか切なくなってくる 彼が今何を思い、自分たちがどんな話をしているのかを聞かせたくはなかった 「本当にいいの?ユウくんと離れても...」 「先生だってその方がいいと思うでしょ?」 彼の言葉に椎名は一瞬答えるのを躊躇してしまった ミツルの言う通り、ここに戻ってきた当初、二人を一緒にしておくことはできないと思った 傷だらけの体に、異常なほど大きくなった依存心 このままでは二人して共倒れだと思った 「先生なら、ユウも泣かないでいられると思うんだ」 ミツルは寝ているユウの髪を撫でながら愛おしむような目を向ける 「ユウはさ、先生のこと大好きだから」 「ユウくんはそれ以上に君のことが大好きなんだよ、それでもいいの?」 本当にそれでいいのかと執拗に椎名は彼に問いただしていた ーーだって彼は欲しがっていたから 無条件で自分を想ってくれる相手を やっと見つけた宝物だと言っていた 方法は間違っていたけれどその気持ちに嘘がないことだけは分かる

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