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第11話
「……マジかぁ。いや~、やっぱエクステリオル はすげぇーなぁ」
感嘆の表情で秋月を見る土師。
土師の言動とクラスメイト達の視線に、さっぱりついていけていない秋月は、
「あのさ、土師」
「お、名前覚えてくれた?」
「一旦整理させてもらっていいか?」
茶化す土師を無視して、自分の話を続けた。
「俺に対するこの視線は、”俺がエクステリオル だから”という事に対してではなく、”彫刻の女神 の噂のルームメイトだから”って事か?」
「Exactly!」
人差し指で秋月を差し、発音のいい返答をした土師。
「でも、何で司のルームメイトってだけで噂になるんだ?無表情だった奴が、ルームメイトと話してて笑ったってだけだろ?」
秋月にとってそこが一番の疑問だった。
「秋月はさ、壬生のお坊ちゃまの家の事、知らねーの?」
土師は少し呆れ気味に話し始めた。
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