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第3話
放課後、下足箱のところで後ろから肩を掴まれた。
「祥爾、一緒に帰ろうぜ」
またか。と思ったけど一度目をつぶって心を切り替えて横を向く。
「センパイ今日は早いんだ」
「うん、HR抜けてきた」
耳元に口を寄せられて、暑苦しいのとくすぐったいので肩を竦めると、嬉しそうに笑う。やたらとべたべたしてきてウザイのに、俺はこの大型犬みたいなセンパイを振りきれない。
体育祭の後二人きりになった時キスされて、その後俺は好奇心から、センパイは欲求解消のためになし崩しにセックスをしてるだけなのに。
「なぁ、今日遊びに来いよ」
盛りやがって。
それでもセンパイに触れられると、条件反射みたいに反応している自分がいる。つか、餌見せられて涎垂らして尻尾振る、犬は俺だ。
センパイの部屋でセックスする時エアコンなんて意味がない。汗とローションと、二人が出した精液でべとべとになりながら、俺はもう何度目かの絶頂を強いられていた。
気持ちいいんだけど、イケるんだけど、好きでもないヤツに触られても反応する単純な身体。
言葉にならない声を出して身体中の筋肉をぐっと緊張させた俺がイきそうになると、センパイが動きを早める。細く鋭くとがってゆく頂点に昇り詰めると、こみ上げていたものが頭の中で弾けて真っ白になり全身に快感が降り注いだ。じんわりとしたその波間に浸っていると、センパイも小さくうめき声をあげて腰をぐっと押しつけながら達した。
荒い息とともに脱力した身体が背中にのしかかってくる。
「はぁ、気持ちよかった。祥爾、祥爾…」
突っ込まれたまま後ろから抱きしめられた。
ここ、どこだっけ?
状況を認識できないくらいぼーっとしてしまうのに、やった後は毎回思う。もういい、やるのはこれで終わりだ。
なのに誘われると懲りもせずにケツを突き出して突っ込まれている。
馬鹿だよな。夏生に会いたい。
今後ろでゴムの口縛って捨ててるのが夏生だったらどんなにいいだろう。
そんな事を考えてると、俺がイキ過ぎて動けないと勘違いしたセンパイが、何枚もウェットティッシュを使って身体を拭いてくれた。
最後に顔と首筋を拭った後、耳元で小さく俺の名を呼んだ。
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