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第25話
大会を終えて数日経ったが、俺はあれから引きこもり生活を余儀なくされていた。
と言うのも、外に出れば一躍有名になってしまったので、人の視線やら話掛けてくる人がいるからだ。
いや、まだ握手してください的な物はいいのだが、付き合ってくださいの割合が八割だ。
アンドルから強い人はモテるの話は聞いていたけれども、いざこうなってみると自分の認識不足を痛感する。
それに、大きな大会とはいえ天空杯というのが此処まで影響があるとは思わなかった。大きな大会だろうと、そこまで注目を集めている物でもないから、知っている人は知っているといったイメージであったのだけれども、実際はかなり大々的に行われているらしい。勿論他の競技もこの時期はテレビを付ければどこも天空杯ばかりだ。天空杯はほぼすべての競技やカテゴリーで行われるので、ある種個人のオリンピックのような物なのだろう。普段は気にしなくとも、年に一回見るような。
そんな事情で外に出れないが、家で快適に過ごすのも嫌という訳ではない。
通販もあるし、外は暑いからクーラーの効いた部屋で過ごすのは極楽だ。でも自ら引き込もるのと、引き込まらざるを得ないのでやはり感じ方が違う。
それとは別にもう一つ悩みがある。
それはウォーレンの事だ。
一日中部屋にいるので、彼と話す機会も以前よりも増えた。彼はあれから積極的に話してくれるようになったのも分かるし、好きだと言われているような物なので、俺が了承してしまえば付き合う事になるのも分かる。
ウォーレンの事が嫌いかと言われれば別に嫌いではないし、どちらかというと好きな部類な人だ。話は面白いし、自然と一緒にいるのが当たり前のような気持ちにさせてくれる人だ。
ただやはり二人と付き合うというのが、俺にとって違和感となる。
多分これがアンドルの言う罪悪感なのだろう。アンドルと付き合っているのにウォーレンとも付き合うなんて、相手に不誠実だと思ってしまうのだ。そうなると二人に罪悪感を覚える。
ここ数日は家の中でそればかり考えていたので、アンドルとウォーレンに心配されたけれども、今後の事についての考え事をしてるだけと言っておいた。
それでも心配してくれる二人だったので、ウォーレンが買い物に行っている間に、アンドルに相談してみる事にした。
「……そうか、キョウガの居た世界の感覚のせいで罪悪感がな。そうだな、俺としては付き合ってみたらいいと思うぜ」
「でもなぁ、二人とってなるとやっぱりな」
「吹っ切れればいいのか?」
「そうだな、吹っ切れれば、いいと思う」
「ウォーレンの事は嫌いじゃないのだろう?」
「嫌いじゃない」
「じゃあ3Pしてみるか?」
「え? 3Pって三人でエッチする事?」
「あぁ、吹っ切れるならそれが一番だと思うぜ。あーでもキョウガの世界は複数で付き合えないなら、3Pも一般的じゃないのか」
「そう言うプレイが好きな人はいると思うけど、付き合ってる仲で大々的にやってる人はかなり少ないと思うけど」
そうか、ハーレムとかあるならば、複数プレイは当たり前の行為なのか。
どこかで一人ずつと思ってその可能性をすっかり忘れていた。
「でもハーレムって上級市民じゃないと出来ないんじゃないの?」
「書類上認められる複数婚が上級市民じゃないと出来ないだけだぜ。中級市民なら複数で付き合っている奴の方が多いぜ」
「そうかぁ」
こういう時いつもやれって言ってくれる弟がいたら、またかって呆れるんだろうな。
そうだよな、何時までもうじうじ考えてると晴に笑われそうだし此処はアンドルの案に乗ってみるか。
夜、緊張しながら俺の部屋で例の薬を飲んで待機していると二人が入って来た。
ウォーレンさんは俺と同じく緊張しているようで、いつもよりも顔が強張っている。
アンドルが俺の横に座り、軽くキスをしてから舌を絡ませにくる。
空いている隣に、ウォーレンが座った重さが俺にも伝わる。
アンドルも感じたのか、俺から顔をすっと離し、体ごとウォーレンの方に向くように移動させられた。
「キョウガ様、その、宜しいのですね?」
「うん」
ウォーレンの手が背中に回るので、俺は目を閉じる。
しばらくすると唇が重ねられた。
唇が離れて、ウォーレンから咽喉が鳴る音が聞こえ、また唇が重ねられる。今度は長く深くなっていく。
離れてみると、ウォーレンの顔が赤くなっていた。もしかしたら俺もそうなっているかもしれない。アンドルとはもう何度も行為をしているので、少しは慣れたかと自信があったけれども、まだまだだったようだ。
そんな事を思っていると、後ろのアンドルが抱き着いて来てそのまま横向きにベッドに倒れ込む。
そのままアンドルに服を脱がされる。彼等はバスローブだったので直ぐに脱げ三人裸になった。
「んっ」
アンドルが俺の乳首を弄るので、声が少し漏れる。毎回アンドルに弄られているので、自分でも驚くほどに感度が上がってしまった。
背中にアンドルの勃起したものが当たっているのも分かる。アンドルはベッドに座り直し俺に上を向かせてそのままいきなり舌を絡ませてくる。
「んぅ」
しばらくすると、乳首がぬめりと温かい感触と共に軽くはまれる。
舌が離れるので見ると、ウォーレンが俺の乳首を舐めていた。俺の視線に気が付いたのか、ウォーレンはニコリと笑いかけてくれる。
「キョウガ様をしっかりと気持ちよくして差し上げますね」
ウォーレンは今度は俺の勃起した物を咥え始める。
「ひっ」
気持ちよすぎて思わず小さい悲鳴のような矯正が漏れる。
「んぁ」
乳首はアンドルに弄られる。
「やっぱりキョウガは可愛すぎるぜ」
後ろからアンドルの興奮を抑えるような熱い声色が聞こえ、そのまま俺の唇がふさがれる。
「んぅぁ」
脳が蕩けて行くような、夢見ごちな気分が続き、俺はそのままいってしまった。
「はぁー、はぁー」
ぼんやりとしたまま、俺の股がアンドルに持たれて開かれる。
「待ってる間に、広げたから、いいよ」
目の前のウォーレンにそう言うと、彼は自らの勃起した物を俺の入り口に充て、俺に負担がかからないようにゆっくりと入れ始めた。
「此処がキョウガ様の前立腺ですね」
「んっ、っぁッ」
前立腺を先端でコンコンと突かれて俺のアソコがピクリと跳ねる。そのままウォーレンの物が奥まで入って来て、中を自分の物に慣らすようにゆっくりと押し引きが始まる。
だんだんと動くスピードが速くなるが、俺の気持ちがいい所だけを的確についてくる。
アンドルの激しいセックスも大好きだけれども、こうやって俺を気持ちよくしてくれようとするウォーレンのセックスも好きになりそうだ。
「あっ、うぅあぁぁう」
口からはずっと気持ちがいい所を攻められて継続的に声が漏れる。
「ひぅぁッあぁぁぁ」
ウォーレンにきゅっとアソコを握られただけで俺はいってしまった。
「キョウガ様、私も」
俺がいって直ぐにぐっと奥に入れられたと思ったら、熱いのが中に流し込まれウォーレンの太いのがびくびくと躍動する。
そして気遣う様にゆっくりと引き抜かれ、後ろからアンドルが退きベッドに倒れる。
アンドルは自分も我慢できないとばかりに俺の中にアソコを埋める。
先ほどの体が蕩けるようなセックスから、激しく痺れるようなセックスに変わり、矯正も声が断片的で大きな物に代わる。
途中ウォーレンが俺を支えようとしてくれたが、彼のまだ勃起している物を口に含むと、ウォーレンもまた腰を動かし始める。
「んっ、んん、んんんッ」
アンドルが、奥に出来るだけ奥にと俺にねじ込み、それが気持ちよくてアンドルに扱かれながらいき、同時にアンドルも俺の中に中出しをする。少しだけ力が抜けると、今度は口の中にウォーレンの精液が放たれた。
出された物をごくりと全てのみ込み、口を離す。今度は反対側に座ったアンドルのモノをフェラする。
四つん這いになるようにしてフェラしていると、後ろからウォーレンがまた俺の中に挿しこんでくる。どうやらまだまだ終わりそうにない。
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