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寝てる後ろで……編 2 清清しくも甘く卑猥で

 別れはいつも頭の隅っこにあったっけ。だから、もうその恋愛そのものをしなくなっていった。だっていつかは終わるし。  諦め?  投げやり?  なんていうんだろうな。いつからか、背中を向けられて寝ることに寂しくなりたくなくて、俺も背中を向けるようになった。セフレはそもそも一緒に寝ないことが多かったし。ほら、無駄な金使いたくないでしょ。セックスしてすっきりしたら、はい「バイバイ」ってさ。  そんで、気がついたら、欲しがることを怖がるようになった。今は――。 「あっ……ンっ、はぁっ、ぁっ」 「誉、さん」 「あ……ぁ、ン、ぁっ」  今はもうトロットロになるくらい真紀に愛されて絆されて、ヤバイくらいの欲しがりになった。 「あっ……ン、真、紀」  自分から、おねだりをするくらいには欲しがるようになった。 「誉、さん」  向かい合わせでさ、脚をあられもなく開いてる俺を真紀はいつもこんなふうにうっとりした顔で、うっとりした声で呼ぶ。 「ン、ぁっ……真紀、の中でビクビクして、る」 「っ、だって、貴方の中がまだ濡れてる、から、けど、ゆっくりしますね」 「あっン……なんで? ぁっ、そこっ」  なんでゆっくりなんだよ。  俺の好きなとこを突いてくれる真紀のペニスをきゅぅんって、ほら、こんなに切なげに締め付けてるのに。それでも、そこを激しく攻め立てることはしなくて、もどかしい。  暴れたそうにしているくせに。 「だって、昨日、無理させたでしょ?」 「……」 「最後の一回、誉さん、手に力入らなかった。腰、フラフラだったし」  ――あ、あぁっ、も、出ないっ、ぁ、あぁぁっ!  そう突かれながら喘いだ。何度もイってイって、それでも欲しくて繋げた。 「無理させたから」  真紀の攻めが柔くて。微笑まれて、もどかしい。 「……真紀」  優しく頬を包んでくれた掌があったかくて、焦れる。 「だから、ゆっくり、じゃないと、いつか本当に」 「壊して……」 「っ」 「いい、けど?」  真紀になら、な。 「それに、無理、してない、けど?」 「っ、……」 「ここ」  脚を広げて、真紀に俺のそこがどんなふうに真紀を咥え込んでるか見えるように、自分からも腰を浮かせた。 「真紀のこと、欲しがってる」  見たら、わかるだろ?  俺の身体、真紀の目の前で嬉しそうにお前のこと飲み込んで、放さないって嬉しそうに孔の口締めて、気持ち良さそうにきゅんきゅんお前にしゃぶりついてる。 「真紀……」  背中を反らせて、ブリッジをするみたいにつま先立ちしながら、自分で腰を振った。ペニスを扱くみたい淫乱な腰付きで真紀が欲しいって誘惑してみせる。 「早くぅ……」  甘えた声で孔の口をペニスが抜けるギリギリまで腰を浮かせて。奥にちょうだいって顔をしてみせた。 「真紀」  恋している人の名前を呼びながら。 「ぁ、あああああああああっ!」  昨日、からっぽになるくらいまでイかされたはずなのに、ほらまたイった。朝から自分の腹を白で濡らして、真紀でいっぱいになった身体をしならせて射精した。 「あっ……ぁっ、あぁっン」  そしてまた強い一突きに喘いで。 「あぁぁっ、ぁ、あっ、そこっ」  激しい腰使いに翻弄されながら自分からも腰くねらせて。 「あぁっ、ぁ、あ、あ、あ」  さっきもオナニーで擦り寄った真紀の枕に鼻先を埋めると、正常位だから向かい合わせで晒すように見せびらかしたうなじに真紀が歯を立てた。齧られて、ぴゅって、先走りを滲ませて。突かれる度にそれを混ぜた白を胸に腹に滴らせながら。 「あぁぁぁン」  手を伸ばして、その首にしがみ付いて甘えた声でおねだりをした。 「もっと、して、真紀、乳首も、して」  欲しがり屋なんだ。 「あぁぁ……ン」  乳首を齧られて、さっきオカズにした快楽をリアルに胸で感じてるとたまらなく気持ちイイ。  歯を立てて、舌で濡らして、噛んで、転がすように舌先で突付かれて。 「もっとして」 「赤くなってる」 「う、ん」  頷く声が鼻にかかってて、甘ったれなワンコみたいだった。 「さっき、いじったから」 「乳首?」 「う、っン」 「好き? 乳首」 「好、き……真紀の指でされんのっ、たまん、ないっ」  きゅっと抓られて、ペニスを締め付けると、そこを抉じ開けるように真紀がズンって奥めがけて腰を使う。 「ン、あっン」 「誉、さん」  名前を呼ばれながら、食まれた乳首の快感だけでイけるくらい、真紀の愛撫が好き。もっとして。乳首、いじって。 「あ、あ、あ、あ、あっ」 「っ」 「また、俺の中でイって?」  清清しい朝から始めたセックスは。 「ぁ、イくっ、ぁ、あっイっく……」  夜にしたセックスよりも卑猥で、甘くてとろけてて。 「あ、真紀、中出し、がいい」 「っ」 「真紀っの、欲しい」  全身が濡れるくらいに快楽に浸かるセックスだった。

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