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媚薬編 4 これしか欲しくない

 デカくてさ……太くて。舌で舐めてから口に含んで、頬の内側を使って扱くとそこからもっと太くなった。熱の塊みたいに熱くて、口ですると、喉奥のとこ、キュンキュンしてくる。俺、喉のところって性感帯じゃないはずなのに。フェラしてるだけで、触ってもいないのに達してた。リビングのソファに座る真紀の股関に顔を埋めながら、ラグの上に座り込んだ格好で、自分の手の中に射精して。 「やらしすぎます……前も後もいじって……」 「ン」  まだ口に咥えていたくてしゃぶりついたけれど、真紀の綺麗な指が前髪を掻き分けて自分のを咥えてしゃぶってる俺を見つめて、唇を撫でたから。  その指にキスをした。  抱き上げられてソファの上に寝転がると、ツナギに包まれてる俺の全身にキスをくれた。 「やぁっ…………ン、あっ」  めくりあげられたTシャツをもっと捲られ、乳首を噛まれながら、ツナギを真紀が俺からひん剥く。そして、膝に手を置いて、どろりと濡れた身体を開かされた。 「ン……ぁ、指ぃ……ぁ」  バカになったのかも。指を挿れられただけで甘イキしてる。 「誉、さん」 「ン……もっと、ン……しゃぶりたい」  バカに、なったんだ。  そのくらい全身が性感帯になってた。  舌を口で、指を孔でしゃぶりながら、勝手に腰が揺れ始める。  全身が犯されたくて、めちゃくちゃにされたくて、うずうずしてる。  真紀も俺のことを欲しそうにしてる。睨みつけるように、俺のことを目で犯しながら、激しいキスで口の中も溶かすんだ。  舌を絡めて、しゃぶりついて。  俺も真紀のが欲しくて、おかしくなりそう。二人してドロドロに溶けたみたいに絡まり合って抱き合いたい。根本まで押し込むようにされると俺の、奥の、入っちゃいけないとこまで来て欲しい。その、真紀ので 「あ、真紀っ」  犯して。 「あっ……ぁっ」  硬くて、この、熱い真紀ので、俺のこと。 「あっ……真、紀……ヤバ、い」  入ってくる瞬間が、すげぇ好き。  真紀ので抉じ開けられるがたまらなく気持ちいい。圧迫感が快感になる。 「あ、あ、あ、イクっ……真、紀、真紀っ!」  ズプププと捩じ込まれた瞬間、足の先まで電気が走ったみたいに達してた。 「あ、ひ……ぁ、ンっ……ン、ん」 「誉、っ」 「あ……ぁ」  仰け反りながら達して、腹から胸まで白を飛ばした。 「あ……ン、真紀も、ぁ、熱い」 「っ」 「俺の中、気持ち、良かった? ン……挿れただけで、真紀の」  中で真紀のが脈打ってるのを感じる。 「誉、さん」 「ン……なぁ、俺の中、すげぇ?」 「はい、とても」 「気持ちぃ?」 「とても」  中がきゅんって真紀のにしがみついた。真紀が身じろいだけでそうなるくらいに俺も気持ち良くて。 「なんで、そんなに訊、」  腕を伸ばして引き寄せてから、そっと口付けた。 「俺も、すっごい気持ちい、から」 「……誉」 「ン、あっ……まだ、動くな、よ……イッたばっか、真紀」 「ごめんなさい。止められない」  そのくらい気持ちいいんです、と掠れた声が耳元で囁くだけで身震いするほど俺も気持ちよかった。 「な、ぁ……」  溶けそ。繋がった場所から、トロトロに。 「お前は、百戦錬磨、なんかじゃなくていい、よ」 「……」  こんなに気持ちいい。  真紀のが欲しくておかしくなりそうなのも、ドロドロに溶け合うように抱き合いたくなるのも、奥まで全部、真紀のでいっぱいにして欲しくなるのも。 「いつも、媚薬、飲んでるみたいに気持ちい、よ。だから、あ……ん、待っ、今、イッた。イッた、からっ」  いつも、毎回、このくらい気持ちいい。  媚薬なんて飲んでないのにめちゃくちゃ気持ちいい。  だから。 「あ、あ、あっ、真紀っ、真紀、そこ、はっ」  奥、来てる。入っちゃダメなとこ。 「ン、あっ!」  けど、真紀だけ入っていいし。 「あ、あ、あ、深いって」  真紀しか届かないとこ。 「はぁっ」  一度ずるりと浅いところまで引かれて、ゾクゾクした。次にくれる真紀のを期待して。そして、腰を鷲掴みにされて、少し身体が浮くくらいに持ち上げられて、そのまま中の前のとこを真紀のぶっといので擦り上げられながら奥まで来た瞬間、甘い悲鳴を上げながらまた射精した。シーツをぎゅっと握り締めると、瞼の裏で星が点滅する。 「あっ、はぁっ……んんんっ」  そのまま中から奥を小刻みにノックされながら、仰け反った身体に真紀の熱い唇がキスをくれた。鎖骨に胸に、感じて、ピンと勃ち上がった乳首に。 「ンく…… ぅ……ン」  歯を立てられて、また達した。 「真紀ぃ……あ、あ、あ、ダメ、やばい」 「……」  奥まで何度も貫かれるとおかしくなりそうに気持ち良くて、夢中になって腰を浮かせた。くねらせながら自分からも気持ちいい場所に真紀の太いのを擦り付けて、齧られて赤くなった乳首を自分で摘んで。 「真紀」 「……」 「あ、真紀、また、イク」  真紀は止まることな俺を責め立てながら、深い奥まで全部俺を抉じ開けて、抱き締めた。  今、乳首を食まれながらイッたばっかなのに。  ずっとイッてる。  ずっと気持ちいい。  ずっと、最初から真紀とするこのセックスしか。 「それ、イクっ」  欲しくない。

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