洋平の唇が、顎を辿り首筋へ下りていく。 わずかに上向いた涼の首に現れた筋と微かな隆起を舌先でくすぐり、唇で吸い付いた後に甘噛みすれば、涼の口からは切ない声が漏れた。 それにすら煽られる洋平の愛撫は、徐々に遠慮のないものへと変化していく。 「っ、や、あぁっ」 はだけさせた涼の胸の小さな粒を見つけた洋平が、それを歯で挟み、こりこりと扱きながら舌先で弄んだ。もう一方は人差し指で押しつぶし、擦り、親指も使ってきゅっと引っ張る。 びくびくと涼の腰が跳ねる様子に、洋平はそこが性感帯になっているのだとすぐにわかった。 「――そんな、気持ちーの？ これ……」 「んんっ、んふぅ――き、もち……く、なっ」 与えられる刺激に素直な体とは裏腹に、涼の口からはそんな言葉が飛び出してくる。それに呆れながらも、そんな涼がたまらなくて、洋平はますますそこを責め立てた。 「あっ、やぁ――っ」 じゅっとわざと大きな音を立てて洋平が乳輪ごとそこへ吸い付くと、涼は高い声で啼く。それをもっと聞きたくて、洋平は指で摘んだ方の乳首も思い切り引っ張った。 「っっくぅぅんんっっ――」 すると涼の腰が今までにないほど跳ねて、背中を逸らす。そのままビクビクと痙攣するように震える涼に、洋平はまさか、と視線を下へと落とした。 そこには、膨らみに押し上げられていた下着が、目にもはっきりとわかるほどに濡れ、膨らみもそのままにぴくりと動いている。 「いったの？ 乳首だけで……エロいね、先生？」 はあはあと荒く息をつく涼が、恥ずかしそうに片手で口元を覆っている姿が、そこにはあった。それでも隠しきれない涼の目元はすでに快感に涙が滲み、その瞳で洋平を見下ろしている。 学校でも、街中でも見れなかった涼の、初めてのその表情に、洋平の下半身はぐんと力を持ってしまった。ブラックジーンズの前立てを素早く解き、中で窮屈さに悲鳴を上げていた洋平の分身は、ようやく与えられた自由に、思う様に天を衝く。 洋平の腕の隙間からそれを見てしまった涼が、そのあまりの逞しさにごくりと唾を飲み込む。それに気づいた洋平は、下半身を臆面もなく晒したまま、安心させるように微笑む。 「すぐに挿れたりしない。――ちゃんと、先生の体、俺に慣れてもらってから、ね……」 その言葉の本当の意味を知り、涼が後悔したのは、それから三十分を過ぎた辺りからだった。