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One night-2
「……司……お願い……」
「外したらお仕置きだ。さあ、答えて」
圭人は明るすぎる部屋の中で自分で両膝を抱えて、切なそうに唇を噛んだ。司の凶器のようなペニスが出し入れされる度に首を振って身を捩る。
「俺が、初めての男?」
こんな質問はくだらないことだと思っていた。だが指に刺さってなかなか抜けない棘のように、それは司の中で燻っている。腰を突き入れると圭人は甘い声を上げた。
「……司……」
「もっと奥まで欲しいか?」
「あ……っ! だめ……っ」
圭人のはちきれそうなペニスの根元は司のシルバーブルーのピンストライプのネクタイで縛られて達することができずにいた。司の腰の動きに合わせて何度も身体を揺する。
「お願い……イかせて……」
「返事は?」
圭人はぐっと喉を鳴らして動きを止める。司を飲み込んでいた孔がひくひくと収縮し、ペニスの先からはじわりと涙のように精液が零れた。
「……尻だけでイッたのか?」
「……ああ……」
「この淫乱」
容赦なく奥へと突き上げる。圭人は唇から唾液を滴らせ、膝を握る手の甲は真っ白になっていた。たった一言。答えればいいだけの話なのに圭人は絶対にその返事を口にすることはなかった。存外頑固な恋人を限界まで追い上げて司はネクタイの端を引っ張る。解けた瞬間、圭人は声を上げて達した。その震えに促されて司も中に欲望を解き放つ。圭人は背を仰け反らした後、がくんとベッドに沈んで意識を手放していた。
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