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63 気持ちよすぎて怖い

 周さんはニヤリと笑うと、僕のそこを握ったままじっと見る。 「すげぇ、ぐちょぐちょになってる……」  やだ、恥ずかしい! 「そ……そんな見ないでください!……あっ! ひゃ……」  周さんに先端をぐりっと握られ、思わず変な声を上げてしまった。 「そこ……やだっ、そんなにしないで……あっ、ああ……気持ちい……周さん、や……ん」  僕の足の間に座る周さんは、されるがままどうしようもなくなっている僕を見てふふっと笑う。そして大きな口を開けたかと思ったらパクリとそこを咥えてしまった。  あっ、僕が昨日周さんにしてあげたやつ。周さんの舌がヌルリと纏わり付いてきてびっくりするほど気持ちが良かった。  イヤラしく音を立て吸上げられると、恥ずかしさと快感で勝手に声が漏れてしまう。自分でも恥ずかしくて嫌なのに、我慢ができずに情けなく声を漏らす。周さんはそんな僕に「どうだ? 気持ちいい?」と執拗に聞いてきた。口を開けば喘ぎ声が漏れるから、僕は口を結んでうんうんと頷き快感に耐えた。 「ひゃぁ……だめっ、ああ……気持ちいい 」  周さんの指がふと僕のお尻に触れる。そのままお尻の穴付近を指で弄り始めるとヌルリとした感触とともにその指がゆっくりと侵入してきた。 「あっ!……待って、やっ……そんなところ……ああ……やっ……」  足を上げろと周さんに言われ、僕は膝を曲げるようにして周さんの指を受け入れる。この格好だけでも羞恥心を煽られ泣きたくなってしまう。でもゆっくりだけど確実に、奥へ奥へと入ってくる周さんの指が僕の中をかき回した。異物感と恐怖心。でも周さんの指が奥に行くほどじわじわと快感が襲ってきた。 「ひゃ、周さん……はぁ……あっ、なんか変っ! やっ、ああ……ん、あっ! 」  僕のそこを咥えたまま周さんの指が中で蠢く。僕の中の気持ちいい場所をしつこく擦られ、気持ちよすぎておかしくなってしまうんじゃないかと思うくらい僕は声が止まらなかった。 「ひゃぁ、あ……まねさんっ、だめっ! 待って……ああ、あっあっ……や、出ちゃう……んっ……や、やぁ……あぁっ!」  腰が勝手に痙攣する。吐精感が込み上げてくるのに周さんは口を離してくれない。このままじゃ周さんの口に出しちゃう! ダメ……とわかっていても、意に反して僕は周さんの顔に押し付けるようにして腰を動かしてしまった。恥ずかしい……気持ちがいいのが止まらない。 「ああ……イく……周さん……イっちゃう……やっ……ああ」  僕は周さんの頭にしがみつくようにして、そのままイってしまった。びくびくと快感の余韻に浸る。それと同時に勝手に涙がこぼれてしまった。  周さん……僕が出したの、飲んじゃった。 「昨日のお返しと、お仕置き終わり」  周さんはペロッと僕のお腹の辺りを舐めると、そう言って僕の頬にキスをする。僕はというと息が上がってしまい声も出せない。  凄かった…… 「竜太、どうだった? 気持ちよかった?」  満足そうな周さん。びっくりするくらい気持ちが良かった。 でも── 「怖かったです……」  僕がそう言うと、周さんは大慌てで僕の顔を見た。 「えっ? ごめん! 嫌だったか?」 「あ、違うの。気持ちがよすぎて、すごく変になっちゃいそうで……で、怖かったって。だってこんなの僕知らないから……自分じゃないみたいな声が出ちゃうし。恥ずかしいんだけど……その……凄い気持ちが良かったです」  周さんに「気持ちが良かった」って言うのだってなんだか恥ずかしい。だってあんなところ見られて舐められちゃったんだよ? おまけにあんなに馬鹿みたいに声出しちゃって。昨日の周さんは僕みたいに情けない声、出してなかった。 「なんだよ脅かすなよ! 俺の前でならどんどん変になっちゃっていいんだよ。竜太の気持ちいい声、俺もっと聞きたいし。竜太が気持ちいいと俺も興奮するから……」  周さんはそう言うと、僕を抱きしめ優しいキスをしてくれた。

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