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お風呂で
竜太と二人でバスタブに浸かる。
男二人で入るにはちょっと小さめなその風呂だけど、俺が竜太を後ろから抱っこするように入ればなんてことはなかった。
……でもこの密着感。
先程のお互いの体の火照りだって鎮まったわけじゃない。竜太の首筋にキスをしてみると、案の定ピクッと反応をした。
俺より全然か細く白い首筋、背中、腰……
全てが愛おしく、俺は後ろから竜太を抱きしめキスを落とす。びくびくと大袈裟なくらい反応しながら竜太が振り向き、俺にしがみついてくる。どちらともなく自然に唇を重ね、キスを愉しんだ。
竜太は俺と密着してるのが好きなんだ。そしてキスが大好き。温かいお湯に包まれて、抱きしめあって何度もキスをし体を弄る。舌が絡まり吸い付き合う音がバスルームの中で反響して、その音に更に刺激され欲情する。
「んっ、んん……あっ……周さん……」
急に竜太が俺の顔を押さえて顔を背けた。
「……だめ! 今日は僕が周さんをたくさん気持ちよくするんだから…… 」
どうやら俺の方から手を出すのがお気に召さないらしい。竜太は「僕が僕が……」と何度も言いながら俺の上に跨って座り、また唇を重ねてきた。頬を赤くして、俺の肩に手を置き貪るように舌を絡め入れてくる。
その恍惚した表情がどれだけ俺を煽ってるのか、竜太はわかってんのかな? 俺は愛撫を受けながら竜太の背後へ手を忍ばせる。足を開いて俺に跨ってるから、難なく竜太のアナルに指先が触れた。
「ひゃぁっ……!」
驚いた竜太は可愛い声を上げて体をビクつかせる。そして俺を睨み「ダメ!」と言う顔がまた可愛くて唆られる。
「まだダメっ! ……待って、ちゃんと準備してから……」
恥じらいながら俯いてそう言う竜太。それでもヒクつくその窄まりの辺りを弄り続けると、竜太は観念したのか俺にしがみ付き吐息を漏らした。俺の愛撫で堪らなくなっている竜太が可愛くてどうしても苛めたくなってしまう。困ったような顔をして「ダメ」とか「やだ」とか言われると、益々弄りたくなってしまうのはしょうがないよな。
完全に勃ち上がった竜太のペニスを片手で扱き、もう片方の手は後ろに回す。俺にしがみ付く竜太の手に力が入った。
「はぁ……んっ、やだ……あん」
竜太の声がバスルームの中で反響する。なんでこんなに可愛い声で啼くんだろう……気持ちよくなってくると恥ずかしいのか、決まって竜太は顔を隠すようにして俯いてしまう。
だから俺はいつも言うんだ。
「ほら……竜太。俺に竜太のエロい顔ちゃんと見せて……」
そうすると、瞳を潤ませて俺の顔を見る。言えばちゃんと俺の言う通りにしてくれる。そのキスを強請るような顔に気を良くして俺はまた唇を重ねた。
この小さな征服感も堪らない。
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