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何処に?
修斗さんが言っていたファーストフード店に到着すると、店の前のガードレールに腰掛けてぼんやりしている修斗さんを見つけた。
顔面蒼白──
髪の毛も乱して額には汗もかいている。
「……修斗さん?」
目の前の僕にも気付かずにボーッとしている修斗さんに、恐る恐る声をかけた。ハッと我に返った修斗さんが僕を見つけると、ぽつりぽつりと何かを呟く。
……?
「……大丈夫……すぐ見つかる……なんでもなかった。大丈夫」
呪文のようにそう呟いた修斗さんは、大きく息を吸う。
修斗さんのこんな不安そうな顔……酷く胸が痛かった。
「修斗さん、大丈夫?」
僕はボーッと何かを考えてる修斗さんの額の汗をハンカチでおさえながら声をかける。
「あっ、竜太君、ありがとう……」
拳をギュッと握って修斗さんが僕に言った。
「康介君、どこいっちゃったんだろうね。電話も出ないし、また俺、何か怒らせちゃったんだよね? ……いつもの事だよね?……小峰なんかと一緒にいないよね?」
修斗さん……
康介、修斗さんが心配してるよ。
何やってんだよ。僕はどうしたらいい?
「……修斗さん、携帯は?」
「電話しすぎて充電切れた……」
とりあえず、僕はもう一度陽介さんに電話をしてみようと携帯を取り出した。
『……ん? 康介ならまだ帰って来てねえよ? 電話も出ないの? ふぅん、どこほっつき歩いてんのかね。帰ったら連絡させる?』
事情を知らない陽介さんは、呑気な声。もう一度、帰ったら連絡してくれるようにお願いしてから僕は電話を切った。
「わっ!」
切った途端にまた携帯が鳴るもんだから、ちょっとびっくりして取り落としそうになりながら携帯の画面を見た。
……志音だ!
「もしもし? 志音? どうし…… 」
『康介君を見かけたって! 悠さんが!』
僕が言い終わる前に、志音が大きな声で叫んだ。
悠さん?
「修斗さん! 康介を見かけたって! 今電話、志音から!」
興奮して僕は修斗さんに話しをした。
とりあえず志音と高坂先生が一緒にいるみたいだから合流することになった。
しばらく歩くと、志音と高坂先生と合流。志音は悠さんという人から聞いた情報を話してくれた。志音の隣では高坂先生が黙って話を聞いている。
先生も来てくれたんだ……
修斗さんが話を聞きながら、みるみる顔が強張っていくのがわかった。
「なんで! なんでそんなとこにノコノコついてってんだよ!」
急に大声で怒鳴るもんだから、驚いて僕は思わず修斗さんの手を握る。
「……修斗さん! 落ち着いて、大丈夫。康介のとこ行きましょ……」
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