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テスト終わりの放課後

テスト期間が終わった── いつも以上にたっぷりと勉強をしたおかげで、僕は全教科自信があった。 周さんと康介が言うには、採点はすぐに行われ、そこで赤点の場合は遅くても次の日には知らせが来るらしい…… ドキドキしたけど二人とも今のところ連絡が来ないので、きっと赤点は免れたんだと思う。 よかった! 昨日の夜、陽介さんからみんなに連絡が来た。勉強を見てくれた圭さんが「お疲れ様会」をやろうと準備をしてくれているらしい。結果も気になるしちゃんと報告もするように……との事。 「圭さん、また美味いもん沢山作ってくれてんのかな? 楽しみ!」 康介も嬉しそう。赤点は免れたから気分もいいよね。 放課後、康介と志音が教室で何かをやっている。 康介の髪の毛を志音が美容師さんみたいに弄りながら、康介は手鏡で自分を眺めていた。 「なにやってんの?」 「康介君、髪伸びてきたからピンで留めてあげてんの……ほら、こうすればスッキリするし男でもなかなかいいでしょ?」 鏡を見ながら康介は頷いてる。 うん、前髪上がってるの新鮮かも……でも気がついた。この髪型ってたまに修斗さんがやってるよね? 「修斗さんと一緒だね 」 何気なく僕がそう言うと、焦りながらピンを外してしまう康介。志音は「もう!せっかくセットしたのに!」と不満そう。そんなに照れることないじゃん。面白い…… 「ピンで留めなくても、ワックスでここのサイドをスッとおさえるだけでもかっこいいよ」 そう言って志音はぐしゃぐしゃにしてしまった康介の髪をもう一度整えながらアドバイスする。 志音の持っている櫛や整髪料を見て、ちゃんとこういうものを持ち歩いてるんだな、と感心した。僕なんてあまりこういうのを気にした事がない。美容院で切ってもらってそれっきりだ。 「竜太君もなんだかだらしなく伸びてきてるよね……ここ、ほら、竜太君もこういう風にするとイメージ変わっていいんじゃない?」 志音は僕の髪も弄ってくれた。 ……本当だ! 僕もたまにはちゃんとセットしてみようかな。周さんだって修斗さんだって、康介ですらちゃんと毎日セットしてるんだ…… 「さすがだね志音。アドバイスありがとう 」 僕は志音にお礼を言って、康介と下校した。圭さんの家でのパーティに志音も誘ってみたけど、今日はデートだからと断られてしまった。 彼氏……できたのかな? 少し照れくさそうに、そして嬉しそうにデートだと教えてくれた志音の笑顔がとても優しくて、僕までなんだかほこほこした気持ちになった。 こうして僕と康介は一旦家に帰り、着替えてから圭さんの家に向かった。

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