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遊園地デート再開
ヘロヘロになるまで周さんは僕を抱いてくれた。痙攣を起こすほど快感に襲われて、僕はグシャグシャに泣きながら何度も何度も吐精した。何度イったかわからない……でも周さんのお陰でようやく体の熱はおさまった。 インタビューとか言って僕を撮っていたあのビデオカメラも、周さんが壊してくれた。
今、僕の横では周さんがヘトヘトになって大の字で寝ている。
僕がぼんやりしていたせいで、また周さんに嫌な思いをさせてしまった。
周さんを泣かせてしまった……
それを思うと胸がギュッと締め付けられる。
僕に怒ることなく、逆に謝ってきた周さん……
「周さん……ごめんね。ありがとう」
周さんは謝るなと言ってくれるけど、でも僕には謝罪の言葉しか言えなかった。
僕は寝ている周さんの頬に軽くキスをする。それに気がついた周さんが僕に向かって腕を伸ばした。 僕は迷うことなく、その腕の中に体を寄せる。
あたたかい……
「もう謝るなよ…… 竜太? 俺は大丈夫だから」
周さんはそう言って微笑んで、何度も僕にキスをしてくれた。
この人はどれだけ僕に優しいのだろう……
周さんを好きになれて本当によかった。
「周さん、大好き……」
照れてはにかむ周さんに、もう一度僕はキスをした──
二人でベッドの上で微睡んでいると、周さんと僕の携帯が同時に鳴った。
あ……
「もう集合か? マジかよ、かったりいな……」
携帯の画面を見ると「またみんなで一緒に乗り物乗ろう」と書いてあった。正直、僕も周さんも疲労困憊…… でも知らん振りするわけにもいかず、しょうがないから急いで着替えてホテルを出た。
遊園地の入り口で再入場の手続きをしていると、通りかかった康介と修斗さんに見つかってしまった。
「あれー? なんでそっち側にいるの? あ! 一時退園してホテルにチェックインしてたんでしょ! 」
中に入るなり修斗さんに捲し立てられる。
「あ? 竜太君! 腰辛そうだね! え? ちょっと周、なにしてんの? 夜まで待てなかったの?」
「………… 」
確かに修斗さんの言う通り、僕は腰が痛くて足元も覚束なくなっていた。全身の倦怠感がハンパない…… 出来ることならもう歩きたくなかった。 僕は今、周さんの腕にしがみ付いてなんとか歩いている状態。弁解のしようがないのは一目瞭然。恥ずかしいったらない。
修斗さんの横では康介がキョトンとしている。
「……うるせぇよ修斗。色々あったんだよ黙れ!」
周さんは少し困った顔で修斗さんに反論した。
「何が色々だよ。周の性欲が抑えられなかっただけだろ? このスケベが!」
そう言って修斗さんは笑った。
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