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第21話

「僕はね宮ノ内。僕がフラれたのは仕方がないと思っているんだ。僕には君のような美しさが欠けている。君には僕なんかより、もっともっと素敵な人と結ばれて、そいつが君の事を幸せにしてくれるだろう。君がそれで幸せならそれで構わないそう思っているんだよ。だけど君のような美しい人は、それ以上に美しい人と結ばれるべきだと僕は思うんだ」 …… へーーーーーぇ 「僕は宮ノ内を入学式の時に見かけて一目惚れしたんだ。あの時の衝撃は忘れられないよ。真新しい制服を身にまとい、サラリと美しい髪を靡かせ、ぱっちりとした瞳は大人びていて妖艶で綺麗だった。透き通るようなその白い肌の君は新入生の中で断トツに光り輝いていたよ。はぁ……それから僕はずっと君に思いを寄せてきて毎日君の事ばかり考えて密かに見守ってきたんだ。こうして宮ノ内と友達として付き合えるようになったのは夢なんじゃないかと今も信じられない気持ちだ。僕はこの学校で一番君の事を理解していると思っているんだよ。だから君が思いを寄せている人物がそんな奴なのか、僕には知る権利があるとおもっている。」 …… ま、 マジですか? こっわーーーー! 入学式のときからこの先輩は僕の事を見てたのか!? 見かけは普通のイケメン男子って感じなのに、熱く僕のことを語っていてハッキリ言ってドン引きだ。 うっとりしてんじゃねぇ…… 「いや、でも」 「君の好きな人は……あぁ念のために聞くけど、もしかしてさっき一緒にいた奴じゃないよね?」 「え、笹原?全然違います!ただの友達です」 「ははは、だよね?そうだよねー!ありえないよね!」 ニッコリと微笑むその顔は、なら本命は誰だと言わんばかりにわざとらしい笑顔だ。 なんでお前なんかに言わなくちゃなんだよ。 絶対教えてやるものか。 しかし何か言わないと解放してくれそうにないのが面倒くさい。 かと言って嘘はバレるだろうし、バレたらさらに面倒なことになりそうだ。 そう思いながらも……つい…… 「……先輩、いるんですけど、その……言えないんです……口止めされてて……」 「え、口止め?」 「……ご、ごめんなさい!」

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