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第73話
スラックスを脱がされて下は下着一枚、上は前の開いたYシャツとブレザーを着ていた。
上を全部脱がさないのって……何かエローい。
あいちゃんの手が体中を弄るたびに、身体が熱を帯びていくのがわかる。
す、凄い……
抱き合うことはあっても、この約一年間はキスだけの関係だったから、今まで蓄積された想いが溢れてくる。
こんなにヒクヒク感じるなんてちょっと恥ずかしいけど、逆に嬉しくてたまらない。
いっぱいいっぱい触って僕という存在を感じて欲しい。
僕がいないと駄目だって思わせたい。
今まで愛しいあの人を諦めきれなくて、孤独で暇つぶしに身体で遊んでいたあの行為は果たして何だったのか、そう虚しく思うくらい今切ない気持ちになっている。
「うぁ!……ひや……」
下着の上から触られてしまい、思わず変な声が出てしまった。
「いい声だな」
「……こ、こんな可愛い恋人がいるのにさ!セックス我慢ってよく我慢できたよね。マゾあいちゃん!」
「精神的苦痛は嫌いじゃないし、途中から快感になってくるよ」
「マジ?いやー!」
「あはは、でももう我慢しないから。ゆっくりほぐしていこうな?」
笑いながら舌で乳首をペロリと舐め始めるあいちゃんのエロさといったら……思わず見とれて生唾を飲んでしまった自分がいた。
「あ……ン……」
気持ちいい……刺激される度に身体が溶けていくようだ。
あいちゃんのガタイが良く、完成された肉体は逞しく見ているだけでクラクラしてしまう。
この身体に抱かれるんだと思うと、ドキドキがとまらない。
だけどだけど!僕だって負けてられない。
僕だっていっぱい触れたいし、あいちゃんに気持ち良くなってもらいたい。
「あ、あいちゃんのに、触りたい……」
「……」
「駄目?いいでしょ?舐めたい……」
「……そんな可愛い顔して」
困った表情を浮かべながらも、ボクサーパンツを潔く脱ぎ捨て、自身を晒してくれる。
既にそこは興奮し、そそり立っていた。
……す……凄すぎ……
血管が浮き立つ大きな陰茎に恐る恐る触れてみると、熱くて硬くて僕のよりも遥かにグロい。
それでも吸い寄せられようにその先にキスをする。
嫌な匂いがしない……というかむしろ好きな匂いで、躊躇なく口に含み味わった。
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