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匂い
今日はまだシンは仕事があって、俺はシンの家で一人過ごすことになった。
「マヒロ、何でも好きにしていいから。疲れたら、私の部屋のベッドで横になってもいい」
そう言われても、正直、何をすればいいのか迷ってしまう。
あまり人の家を覗くのってよくないと思うし……。
リビングをウロウロとしながら、テレビをつけたり、置いてある本を読んでみたりしたけど、結局することがなくて、二階に上がってみることにした。
廊下の途中には、家族写真が飾られている。
お父さんとお母さんが寄り添っていて、おばあさんだろうか、優しそうな笑顔で佇んでいる。
ふと、家族の集合写真を見てみた。
「この人……日本人だ」
確か、シンには日本人の血が流れているって言ってた。
この人がおじいさんなんだ。
優しそうな人だ。
「優しそうな家族だなぁ」
シンの部屋に入り、ベッドに横になる。
ここで、俺たち、エッチしちゃったんだよね。
そう思うとなんだか、体が火照ってくるような気がする。
あの時のエッチを思い返していると、少しだけ俺のモノがふっくらと勃起してきた。
「あ……どうしよ……」
少しだけ、自分でしてもいいかな……?
シンが帰ってくるのは夕方だって言ってたし、まだお昼にもなってないし……。
「少しだけ、少しだけ……」
ベッドを汚さないように、持ってきたバスタオルを敷く。
俺はそのタオルの上で、ズボンを脱いで、パンツに手を入れる。
何度も何度も自分で擦るもなかなかイけない。
いつもだったら、何度か擦ったらイけるのに……。
俺は、お尻の方に手をやってみる。
もしかして……ここならイける……?
俺は、恐る恐るパンツの上から孔を触ってみる。
ふにふにと触るもなんだかもどかしくて、パンツをずらして、直に触ってみる。
触る度に濡れてきて、にちゃにちゃと音が立ち始めて、シンの指の感触を思い出す。
「シン……シン……っ、あっ……!んぅ……も、少し……奧ぅ……」
もうちょっと奥を触りたいけど、指が届かない。
諦めて、入口の浅いところを弄り、モノも一緒に擦ってみる。
前と後ろを一緒にすると、すごく気持ちよくてたまらない。
あともうちょっとで、イきそうなのに……。
ふと枕を見て、鼻を擦り付けてみた。
シンの香水の匂いがうっすらと香っている。
俺は、四つん這いになって、顔を枕に擦り付けながら、前と後ろを弄った。
「シン……早く……帰って、きてぇ……」
後ろの孔が丸見えな状態で、こんなことしてるのを見られたら、すごく恥ずかしい。
後ろにシンがいたら……それを想像する。
後ろからシンが弄ってきて、最後には動物が交尾するみたいに後ろから突いてくるんだ。
それって、きっとすごく気持ちいい……。
「んん……っあぁ……!!」
びゅるりとタオルに白濁したものを出してしまった。
霞がかった頭、眠気も勝って、眠りに落ちてしまった。
ギシ……っとベッドの軋む音がする。
片足だけ通していたパンツを脱がされる感覚。
ふと目を開けると、ワイシャツ姿のシンが俺の上に乗っていた。
「ん……シン?あれ?仕事は……?」
「もう終わって帰ってきたんだよ。それより、マヒロ……こんな格好で出迎えてくれるなんて、驚いたよ」
こんな格好?
俺は下を見ると、下半身は何も身につけず、シンに片足を開かれ、秘部が露 になってしまっている。
熱が顔に集まって、真っ赤になる。
「あ……やだ、シン……見ないで……」
「こんな格好で、一人でしてたの?私が帰ってくるまで待てなかった?」
「ベッドに座ったら……シンと初めてした時のこと思い出して……それで、えっと……」
「マヒロ、一人でしてるところ見せて」
耳元で囁かれた、恥ずかしいお願いに思わず、俺は「やだよ……っ」と拒否した。
「見せて?じゃないと、私はあげられない」
スラックスの股間はこんもりと盛り上がっている。
もしかして、シンも興奮してる……?
「見せてくれたら、たくさん気持ちよくしてあげられるのに」
「たくさん……?」
俺はその甘い誘惑に負けて、そっと指を後ろの孔に入れた。
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