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番外編2:町田くんとトーニャ 3

トーニャを勢いよく貫く。 『あぁ……っ!!』 短い悲鳴をあげて、背中を仰け反らせたトーニャは白濁した精液が飛び散らせる。 俺はそのままトーニャをソファーに押し倒し、何度も何度もピストンした。 トーニャの白い両足が俺の腰に絡みつく。 『ヨーヘイ……!!奥、潰れちゃう……っ』 『辛い?やめる?』 そう聞くと、トーニャの足に力が入る。 『こんな気持ちいいこと……やめるわけないじゃん 』 その挑戦的な眼差しを見て、俺の心が疼く。 『もうやめてって言うまで、突いてやるよ』 『いいよ……いっぱい突いて……!』 あれからどれだけ経っただろうか。 俺の下には、何度も絶頂させられたトーニャが汗や精液でまみれたまま気を失っていた。 三回目の絶頂で、『もう無理ぃ……!』と弱音を吐き、四回目には気を失ってしまった。 というか、俺ががっつき過ぎたとただいま反省中。 俺も結構イッたけど、まだできそうなほど息子は元気。 俺ってもしかして、絶倫……? ずるりとトーニャの中から引き抜く。 バーのVIPルームはシャワールームもあったので先に軽くシャワーを浴びた後、トーニャの体をソファーの上で拭いてあげた。 出した精液って掻き出した方がいいんだよな……お腹壊すって聞いたことがある。 トーニャの中を綺麗にした後、毛布をかけ、よく眠っている彼の顔を見る。 男だと知った時点で普通だったら諦めるんだろうけど、何故か俺は諦めることが出来ずに店に通い、一線を越えてしまった。 チラリと腕時計を見ると、深夜四時。 「あと五時間か……」 イギリスにいられるのも、あとちょっと。 ちらりと眠るトーニャを見た。 きっともう会えないんだろうな。 目が覚める前に、立ち去ろう。 また会話を交わしてしまったら、離れがたくなる。 「ありがとう、トーニャ。無理させて、ごめん」 荷物を持ち、ツヤツヤとしたガラスの机の上にお金をそっと置いた。 階段を降りると、バーのマスターにばったり出くわした。 『あれ?トーニャの連れか?お泊まりしてかなくていいのか?』 お泊まりという言葉が意味深だ。 その証拠にバーのマスターはニヤニヤしている。 『あー……俺、日本に帰らなきゃいけなくて……』 『そうか。気をつけてな。トーニャは?』 『トーニャは寝てる。もし起きたら、楽しかったって伝えて』 『それは構わないが……』 『酒、美味しかった。ありがとう』 それだけ言うと、そのままバーを出た。 深夜四時のイギリスはまだ肌寒い。誰かと肌を重ねた後ってこんなにも寒いんだな。 暮らしていたフラットに帰ると、早起きの劉さんも起きておらず、まだ寝ているようだった。 リビングのソファに座り、少し霧がかった街を見る。 真尋や劉さんと過ごしたこの部屋はもう明日明後日には別の誰かのものになってしまう。 そして、トーニャのいた店にも行くことも無くなる。 「料理、美味かったなぁ」 イギリスは料理が美味しいというイメージがあまりなかったから、あの店を見つけたのはラッキーだった。 それに、トーニャのあの気だるそうな店番姿も見られないんだなぁ。 ガチャリとドアが開いて、Tシャツ姿の劉さんが起きてきた。 『あれ?帰ってたんだ……って、洋平、大丈夫?』 劉さんが俺の顔を見てびっくりしている。 『大丈夫って何が?』 『だって、洋平……泣いてるから』 ―――― 「洋ちゃん先生、英語教えてー!」 「私もー。っていうか、今度のテストどこ出んのか教えてよ!」 きゃあきゃあと騒ぐ女子高生の頭を軽く叩く。 「お前ら、廊下で騒ぐな。英語は教えるけど、テスト範囲は教えねーよ」 金髪だった髪を黒に染め直し、スーツを着て、毎日学校に通っている。 もちろん、教師として。 留学をしてから三年後、俺は私立学校の英語教員として雇ってもらい、教壇に立たせてもらっている。 ちなみにただいま二年目である。 「前田、川本、お前らこれから部活だろ?はよ行け」 「洋ちゃん先生のケチー!」 「今度職員室行くから、教えてよねー」 二人の女子高生が階段を駆け下りていく。 俺もあんな感じだったのかなぁ。 もうあのキラキラは出せんな。 俺が階段を降りて、職員室に戻ろうとすると、教頭先生が「町田先生!」と慌てた様子で声をかけてきた。 「どうされたんですか?」 「町田先生、困りますよ!学校に恋人を連れてこられちゃあ」 「は?」 こ、恋人!? 恋人は今いないんだが……。 「女性の方が校門の前で君を待ってるらしく、生徒達が騒いでるんですよ!」 「はぁ!?」 俺はわけも分からず、校門へ行くと、何やら生徒達が騒いでいる。 「すごい!モデルさんみたーい」 「体細い~。目も青いし、外国の人だよね?」 「町田先生の彼女らしいよ」 「やるじゃん、町田!」 口々に勝手なことを言っているが、今はそれどころじゃない! 生徒をかき分け、校門前まで行くと、そこには黒髪のショートカットの女性……ではなく、トーニャがバックパックを背負って立っていた。 「トーニャ!?」 『ヨーヘイ!会いたかった!!』 愛くるしい猫目は相変わらずキラキラし、ピンク色の唇は孤を描き、そのまま俺の胸にダイブしてくる。 相変わらず可愛い……じゃなくて!! 『トーニャ、何でここに!?』 『ヨーヘイに会いたかったからに決まってんじゃん!』 『会いたかったって……居場所も言わなかったのに……』 トーニャはぺろりと舌を出し、『ヨーヘイのいたイギリスの大学まで聞きに行っちゃった』と悪びれもなく言う。 というより、情報漏洩じゃね?大学大丈夫か? 『それと、これ!』 トーニャがスーツのズボンに何かをねじ込む。 慌てて取り出すと、7パウンド入っていた。 『あの時起きたら、15パウンド置いてあるんだもん。びっくりした』 『いや、あの時は俺、ちょっと無茶しすぎたし……』 『俺、あの時のことはバイトだと思ってないよ。歳も近いし、自分がいいかなぁ~って思ってやったことだから。割り勘! 』 そう言って、ニコリと笑うトーニャの顔は可愛くて、周りの男子高校生たちも真っ赤に顔を赤らめている。 『それに俺、あの時のこと忘れられないんだ。誰と寝てもヨーヘイの大きなアレと比べちゃって』 俺にそっと耳打ちするトーニャ。 『ヨーヘイのアレ、欲しいなぁ……』 心の中で舌打ちする。 何故ならば、一時間後にはトーニャを自分の部屋にあげて、ベッドに押し倒しておるであろう自分の姿が容易に想像出来たからだ。 ……これからの生活、すごいことなりそう。 終

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