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第20話
中side
見られた…こんな汚い姿…
嫌なのに反応してしまって白濁を溢している姿…
先輩にだけは…見られたくなかったのに…
「霜月立てる?」
「はい…」
「坂本。お前ら近所だろ?一緒に送るけど」
「いえ…僕は大丈夫ですから…早く中を…お願いします」
「そうか…霜月…悪いな」
先生はそこまで大きくない。それなのに自分よりでかい俺を抱き抱えた
「先生…俺…歩けます…大丈夫ですよ」
「いい。おとなしくしてろ。雪輪呼ばなくていいのか?」
「いいです…」
こんなに汚い姿見られたのに…本当は今抱き締めて欲しいって思っている自分の矛盾した思いが気持ち悪い…
先輩にとって俺はただの一生徒でしかなくて…連絡しなかったら連絡くれるんじゃないかって淡い期待をしてたけど先輩からは連絡は来なかった…所詮すぐに忘れられてしまう程度の知り合い…
この三ヶ月で痛いほどわかった…
他の先輩たちが何故か俺に会いに来てくれていたみたいだけど俺はあいつらの呼び出しを無視することは出来なかった。だから先輩たちにも会ってない
あんな動画先輩に見られたくない…その一心で耐えていたのに…結局本人に見られた…
もう…二度と先輩に姿を見せてはいけない…
でも…抱き締めて欲しい…ほんの少しでいいから…それは叶わない願いだけれど…
学校を辞めるわけには行かないから…嫌でも先輩の姿は見ることになる…
どうして…先輩に出会っちゃったんだろう…
ねぇ…先輩…あなたは覚えていないでしょ?
あの日のこと…
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