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第36話
「先輩…先輩」
静かに涙を流す俺より大きな体…抱き締めながらそっと髪をすく
「中…大丈夫だから…」
思ったより柔らかい髪…小さく啜り泣く…
笑顔を…取り戻したい…俺に向けてくれていたあの純な笑顔…
中が落ち着くまでずっと抱き締めていた。
「先輩…大丈夫です…すいません。ありがとうございます」
「飯は?食えそう?」
「あまり…食欲なくて…」
「なんか食え…俺は美空ほど料理できないし…どうするか…」
「本当に。大丈夫です」
「だめ。」
「いや…ほんとに…」
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