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第42話

「…こんなに泣いてるくせに…」 「違うっ…これは…」 後ろに触れていた手を離し中の上に覆い被さり抱き締める。 「大丈夫だよ…焦らなくていい…時間はあるんだから…ね?」 「でも…」 「俺は満足したよ?お前の可愛い姿見れたし。」 「でも…それ…」 「あぁ…大丈夫。そのうち収まるだろ」 「俺だけ…良くなって…」 「いいんだよ。お前を良くしたいの。泣かせたい訳じゃない。俺はお前には優しくしてやりたい」 「でも…嬉しい…反応…してくれて…」 「ん?するよ?俺ね最低なの。お前があれだけ汚されて傷ついている姿見たのに…あの時から反応してた…ごめん。お前が思ってるほど俺は聖人君子じゃねぇよ?最低最悪な奴なの。だからさお前みたいに眩しいくらい綺麗な奴に好いてもらう権利は本当は無いんだ」 そうなのだ…凌辱され打ちひしがれている中の姿に反応してた俺はもはや人ではないんじゃないかって…そう思ったんだ…俺なんかは俺自身に使われないといけない言葉なんだ… 中…こんな俺でも側にいさせてくれるの? 「先輩は…昔からそうですね…優しくて強くて…人のことばっかり考えてくれる」 「昔?」 「俺…高校に入る前に先輩に会ってるんです…だから、俺は同じ高校に来た」 全く記憶にない…

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