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第45話

もう…失いたくないんだ… 「中…俺…怖いんだ…恋愛するのが…ずっと…好きだった美空の幸せそうな姿を…喜べなくて…長く好きでいたのにどうして俺じゃないんだって…美空の彼氏を…憎いと思った…この憎いって気持ちがすごく怖い。そんな気持ちのまま…幸三郎の彼氏みたいに…好きになって正常な判断できなくなって…あんなに優秀なのに…変貌する姿を…俺は…俺自身と重ねてしまった。それを見て…もっと怖くなった…」 「先輩…」 「だから…近くなり過ぎるのが…怖い…こんなに情けなくて…お前の思うような男じゃなくて…でも離れたくなくて…もう…俺もわけわかんない…」 「先輩…」 「ごめん。お前酷い目に遭って傷付いてるのにこんな…ごめん…」 「先輩。大好きです。ありがとうございます。こんな姿水無月先輩は知らないでしょ?俺だけの知ってる先輩です。嬉しいです」 あれだけ傷ついたのにどうして笑えるの?心も体も…ボロボロのはずなのに… 「ねぇ。先輩。俺離れなくていい?側にいていい?諦めなくていい?」 「うん…離れないで…側にいて…」 中に抱き締められる。スッポリと収まる自分…パズルのピースがはまったみたい… 「中…好きだよ…お前と同じじゃないかもしんない…でも…好きだよ。」 「はい。今は嫌われていないだけで十分です。俺…頑張りますね」

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