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第49話

一限目は化学…三國の授業だ 「はい!ここまで。次回小テストするからな」 盛大な生徒の叫びと同時に終わりのチャイムがなった。 「雪輪。ちょっとこい」 「はい」 三國に呼ばれた。教室の程近くにある生徒指導室。 そこには保健医もいた。 「そこ。座れ」 「はい」 「昨日の奴等の処分だが…霜月の希望により一週間の停学処分になった。退学案件だったが霜月はそこまでしなくていいと言った…何も聞いていなかったのか?」 「聞いていません。」 あんなに震えていたのにどうして?… 「自分が悪いと…そう言ってた。本当は抵抗だってできたはずなのにしなかったのは自分だから…と…どの相手も皆、権力の大きい親を持つ生徒ばかりだった…今回の停学処分だけでも大きな傷がつく。だからそれでいいと…幸いあいつらの保護者たちは皆常識を持ち合わせていて今後霜月に何かすることはないしこれまで記録されていた画像や動画は全て消した。どこにも残ってない…しかし…霜月の…精神面は非常に心配だ。伊澄先生と共に支えていくが…霜月は…お前も知ってるだろうが…全て己の中に隠し通し耐えるやつ。あいつが気を許せる相手はおそらくいない…家族も…幼馴染みである坂本にだってそうだ…だから…お前が支えてやってくれないか?お前になら弱味を見せられるんじゃないかと…そう思っている…水無月を支えることが出来たお前になら…」 美空の過去のことも三國は知っている。三國は実は俺たちの古くからの知人だから… 「…出来る限りのことはします。」 「ありがとう…」

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