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第58話
キラキラと涙を流しながら何度もすがり付く中。
堪らなくかわいくて…
「中…」
「ん…睦月…さ…」
「中…これからも側にいてくれる?」
「はい…」
翌日気持ちのいい朝を迎えて…隣で眠る中にキスをする。
「ん…おはよ…睦月さん…」
「眠り姫みたい」
「へ?」
「王子さまのキスで目覚めるなんて…そう思わない?」
「うぅ…カッコいい…」
「ありがとう。でもね、こうやって朝を迎えるのは実は初めてなんだよ…」
「え?だって水無月先輩とは」
「美空とは確かに体の関係はあったよ。でもね朝まで一緒に過ごしたことはない。美空はいつも事を終えれば帰っていたから。それはこれまで関係持ってきた人全て。俺ね。同じベッドで眠るの苦手なの。だから体を重ねてこうして目覚めるのは初めて」
「え?ならこの数回は?眠れてない?ごめんなさい!」
「本当に困ったよ…」
「ごめんなさい…」
「お前の隣だと不思議と朝まで眠れるんだよね。凄く気持ちよく目が覚める。中は俺の安定剤なのかもしれないね。」
「だったら嬉しいな…」
「起きる?」
「もう少し…抱き締めてていいですか?」
「少しだけだよ」
「はい…」
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