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第65話
入学式が終わり再度担任に呼ばれた俺が遅れて教室に戻るとまわりがやたら騒がしい…
「ねぇねぇ。中とゆきちゃんていつから付き合ってるの?」
は?付き合ってる?
「すっごくお似合いだね」
ゆきは俺のなのに…
「違う。僕はあーちゃんと付き合ってるの」
「あーちゃん?やっぱ中くんじゃん。だってアタルのあでしょ?」
「違う。」
「またまたぁ。隠さなくてもいいのに」
「違うもん!あーちゃん…あ!あーちゃん!おかえりぃ」
俺に気付いたゆきが擦り寄ってくる
「いやいや。違うだろ。ぜんっぜん似合わない…」
あちらこちらからそんな声が上がる。これが俺への妬みだなんて気が付かなかった。その中心人物が政治家の息子だったんだ…
「そんな演技までしなくていいじゃん!本当似合ってないよ?」
ゆきがむーっと膨れ顔。可愛いけど…何故…中は否定しなかった?
「ゆき…中は?」
「ん?ずーっとぼんやりしてる」
「中。」
「お帰り。敦夢」
「中。少しいい?」
怒りに震える拳を強く握り話しかける
「ん?今?明日じゃダメ?」
は?何それ…
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