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第68話
始めに中とゆきの交際を噂し始めたのは政治家の息子である永遠。あのときはゆきに強く惹かれいたみたいで…でも俺とゆきの仲を見て諦めた。その時に慰めたのが中。そこから中の優しさに強烈に引かれて今なんだけど…中にも思い人がいて…報われない恋に嘆いている
毎日昼休みの度に三年の教室に行きいつもにこにこしながら帰ってきていた。だからうまくいっていると思っていたのに…
中が振られた?だからゆきを狙ってんのか?ふざけんな…ゆきは渡さねぇ…
「敦夢?どした?」
「…」
「おい。怖い顔してどうしたんだよ」
「…いや。なんでもねぇ」
午後からの授業はほとんど頭に入らなかった。
放課後ゆきに真相を聞こうと決意していたのだが担任に引っ張られた。
「おい。」
「何だよ」
「悪いが昼の話の続きをさせてもらえないだろうか?」
「は?もう出ねぇよ」
「昼は言い過ぎた悪かった」
「あーちゃん。どうしたの?」
「ゆき。何でもないよ帰ろ」
俺の腕に絡み付き甘い表情を浮かべるゆきを撫でて立ち去ろうとする。ゆきの可愛い表情に周りにいた生徒も目の前の教師も頬を染める…
「坂本。悪いが今度の学内発表会の代表に選ばれてて話をしたいんだ。借りてもいいか?」
「お昼そのお話しなさったんですよね?」
「…だが終わらなくて…」
全くそんな話してねぇからな…終わるわけがない
「…わかりました…」
「ゆき…」
「あーちゃんのカッコいい姿を見たいから今日は我慢する…行っておいで」
渋々担任についていった。今回はゆきと似合わないとかそんな説教じみたことはなく思ったより早めに終わった
校舎を後にするとゆきと中が二人寄り添って楽しそうに歩いていた…
気にくわない…
「ゆき」
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