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第69話

「ゆき!」 「あ。あーちゃん。」 「なぁに先に帰ってんの?」 「あーちゃん先生に呼ばれてたし時間かかりそうだったから」 「そ。んで?浮気してんの?中と」 違うってわかってるのに止められない… 「敦夢。お前何いってんの?こうが一途なのお前が一番知ってるだろ?」 そう…わかってるのに…一緒に楽しそうにしてる姿… …耐えられない… 「おいで。ゆき。お仕置きしてあげる」 何言ってるんだろう…ゆきも中も何も悪くないのに…でも出た言葉は止まらなくて… 「待てよ。敦夢。」 「何?あのさぁ。中。俺お前の事、前から気に入らなかったんだよね。幼馴染みかなんか知らねぇけどベタベタベタベタゆきに触りやがって…」 「触ってねぇし」 わかってるよ…中とはそんな関係じゃないこと…でも…許せない…中でもゆきの隣にいるなんて…。そこは誰も立っていてはダメ…俺のゆきだから… 「ほら、行くよ!ゆき!」 ゆきの手を引き学校へ引き返す。 「あーちゃん…痛いよ…」 「やめろよ。痛がってるだろ?」 「うるせぇ。」 しまった…手を出してしまった…でも…もう遅い… 「ぐっ…敦夢…っ…お前っ…」 呻く中を見下ろす…ここでやめなくては…そうわかっていたのに… 「中!!」 「は?ゆき。今何て?何で中を呼ぶの?意味わかんないんだけど」 ゆきは中を呼んだ…気にくわない…気にくわない… ゆきを肩に担ぎ、体育館裏の倉庫へ運び放り投げる こんなこと…したくない…でも体は止まってくれないゆきをマットに押し倒す 小さく呻くゆき… 「俺がゆっくりゆっくり優しく進んでいこうとしてやってんのに…我慢できなかったの?ゆき」 もう限界だった…もう… …俺の中のどす黒いどろどろしたものが溶け出す… 誰にもゆきは…渡さない… 「違う…中とは何もない…」 「気にくわない…あたるあたるあたるあたるって…」 「あーちゃん…」 ゆきのシャツを乱暴に引き裂く。こんなことしたくなかった。 そして荒々しく口づけ体をまさぐる… 許さない…許さない…許さない…俺じゃない誰かをその瞳に写したなんて… 「あーちゃん…待ってよ…怖い…」 「五月蝿い!!中とはもうやったんだろ?何しおらしいふりしてんの!!」 「中とは何もないもん!!あーちゃんとしか手すらも繋いでないもん!やだよ…こんなところで…あーちゃん…」 「五月蝿い!!」 思わず手が出てしまう…ゆきは痛くて涙を流していた… 「ほら。おとなしく股開けよ!!」 「敦夢!!やめろ!!」 中…あたるあたるあたるあたるあたるあたるあたる!!!!邪魔をするな!!!

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