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第74話

次に扉が開かれ入ってきたのは中の想い人…生徒会長の雪割先輩だった。 生徒会長だから呼ばれたのだろうけれど先輩を瞳に写した中は更に泣き出してしまう… 「やだ…見ないで…見ないで下さい…」 こんなにも…先輩のことが好きなんだ…それなのに…俺は…中への嫉妬でこんな酷いことを…全部全部…たんなる八つ当たり…俺の勝手で中に大きく深い傷跡を残してしまった… 先輩は自分のシャツを脱ぐと中に掛ける。 「お前ら…何が…取り敢えず保健室。誰か教師呼んできて」 苦しそうに先輩が呟いた。 誰かが外に走り出す。先輩は中に向き合った 「中。何があった?」 中は先輩のシャツを握りしめカタカタと震えて俯いていて話せる状態じゃない…ゆきがゆっくり口を開いた… 「ごめんなさい。僕のせいです」 …違う…悪いのは全部俺…

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