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第32話

肩甲骨の間……そこから背骨に沿って、ハイジの舌先がつぅ、と舐め上げる。 ゾクリとして頭を少し擡げれば、ハイジの指が僕の唇を割り……中指と薬指が咥内に侵入する。 「さくらの全てを、オレでいっぱいにしてやる」 「………」 首輪が邪魔とばかりにそれを囓って上に上げようとする。 ……ジャラ…… 小さく揺れて鳴る、鎖の音…… 早々に諦めたハイジは、熱い吐息を漏らし僕の後頭部に鼻先を当てた。 そして顔の角度を変え、僕の耳裏に柔く熱を落とす。 「……なぁ、さくら」 ハイジのもう片方の手が、膝を付けた僕の内腿に差し込む。 そしてするりと付け根に向かって撫で、僕自身のモノに当たる。 「お前、何であの部屋に居たんだよ」 「………」 「まさか本当に、リュウの女……なんかじゃねーよな?」 ハイジの唇が、僕の肩に触れ……そして柔く歯を立て甘く囓る。 ……ハイジがさっき聞きたかったのは その事、だったんだ…… 「……!」 ハイジの手が、僕のモノに触れ、優しく掌で包み込む。 「……お前は最初から、オレのモンだ。 これ以上誰にも触れさせねぇし、……もう手放したりなんか、しねぇ……」 萎え縮んでいたそれを扱き、強い刺激を与えてくる。 そうして無理矢理に屹立させられたそれを、先端から裏筋にかけグリグリと指先で執拗に弄ってくる。 「さくら……」 耳元に掛かる、ハイジの熱い息遣い。 興奮した声…… 「………」 ハイジの中で 僕との事は……終わってなんか、いない…… ……でも、僕はもう…… はぁ、はぁ…… どれだけしたら……解放してくれるんだろう…… 浴槽内で無理矢理イかされて…… 湯あたりして逆上せてしまった僕の体を、バスタオルで拭き介抱しながら……弄ばれて…… そしてやっと、ベッドに運ばれれば 休む事を許さず……うつ伏せになった僕の腰を掴み上げ ハイジの硬く、脈動しはち切れそうな熱が……いきなり…… 「………」 「……さくらっ」 ……嫌だ…… ぎゅっとシーツを掴む。 ……ごめん……ハイジ…… どんなにされても………もう、僕の全ては……竜一のものだから…… 「……泣くなよ」 顎先を掴まれ、後ろに顔を向けさせられる。 濡れた瞳をハイジに向ければ、哀しそうにハイジが口端を上げる。 「すぐに、忘れさせてやるから」

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