87 / 555

第87話

ズッ、ズリュッ…… 血で濡れたソコを、激しく何度も抽挿される。 ピリピリと痛みが走る接合部。 突き上げられるたび、内臓を圧迫され、意思に反して漏れてしまう、嗚咽。 ……気が、遠くなる。 逃し方が……解らない。 ただひたすらに、目を強く瞑って、 何とか息をして、何とか堪える…… 答えなきゃ……終わらない…… ……多分、終わらせてくれない…… 「…………っ、」 ……駄目だ…… 言ったら、麗夜に迷惑がかかる。 でも……このままだと…… 痛みで思考が麻痺していく中、言うか言わないか……必死で頭を働かせた。 ゾクゾクと寒気がし、嫌な汗が滲む。 吐き気。鈍痛。息苦しさ。 「……だ、大丈夫……って、………」 腹に力を入れ、何とか声を押し出す。 腰を強く打ち付けられる度に、言葉が喉に引っ掛かる。 「言われ、た………だ、け…」 麗夜は、アゲハの親友。 もし巻き込んでしまったら……アゲハを悲しませる事になる。 「じゃあ、何でこの部屋に入った」 何で…… なんで…… 頭の中が白んで 意識が飛びそうになる。 ズッ、ズッ…… 容赦なく続く抽挿。 痛みが、麻痺していく。 だけど内臓を串刺しにするような痛みには、まだ耐えられそうにない。 「……ハイジ……を、知り…たかっ、……」 言い切らないうちに、左手を首根までキリキリと捻り上げられ、腕の付け根が外れそうになる。 「知りたいって、何をだよ」 冷めた声。 責める訳でもないそれは、何処か嘲笑うかのような響きで………だけど、初めてハイジらしい声色へと変わる。 ハイジのモノが、ギリギリまで引き抜かれ、一気に最奥までズンッと打ち込まれる。 「………っ、!!」 苦しくて、息が吸えない。 肺の中が空っぽになるまで吐ききり……なのに、尚も吐き出させようと胃が痙攣する。 「………」 ハイジの動きが、止まった。 それと同時に、大袈裟だと自分でも思ってしまうくらい……貪るように息を吸い込む。 ジンジンと痛む後孔。 そこにはまだ、ハイジのモノが挿入されたままだ。

ともだちにシェアしよう!