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第95話

その言葉通り、優しかった。 熱い手がシルクの様に肌に触れ、包み込んで、僕の心を抱き掬う。 それは、初めて体を重ねた時のように大事に大事に扱ってくれたけど……あの時みたいに、こんなものか、なんて思わない。 「……、っ……」 「痛ぇか……?」 ハイジを見つめたまま、小さく頭を振る。 ゆっくりと挿入されて、全て入った所でハイジの動きが止まった。 「痛かったら、ちゃんと言えよ」 「……」 無理させてるって、思っているのだろうか。 ……だけど、僕は平気だよ。 ハイジが僕で感じてくれるなら……嬉しい、から。 答える代わりに、恥ずかしいけど自ら腰を動かしてみる。 それにあてられたのか、ナカでハイジのモノが膨張し硬度が増すのを感じた。 しっとりとした瞳を向ければ、ハイジが間近に顔を寄せ、色気のある瞳を返す。 「……さくら……愛してる」 形の良いハイジの唇が、僕の上唇と下唇を交互に甘く食む。一度柔く離れ、お互いの熱い息が混じれば……再び唇を重ね、キスが深くなっていく。 絡まる舌。 熱くて、蕩けてしまいそう。 ハイジの手が僕の脇腹を撫で上げ、胸の尖りを見つければ、そこを指の腹で弄ぶ。 ……愛してる ストレートな言葉にゾクゾクと震え、ズクンッと胸が柔らかく締め付けられる。 ドクン、ドクン、と脈を打つようにナカが締まり、ハイジのモノを形作る。 「……はぁ……ヤベ。今イきそうになった」 「いい、よ……」 「良くねぇよ。まだ繋がっていてぇしな」 ハイジがゆっくりと腰を揺らす。 ……あぁ…… いや……離れちゃ…… 切なくなって、恥肉がキュウッと吸い付いて引き止める。 熱い息を吐き、ハイジの背中に回した手にギュッと力を籠めた。 「……っ、……さくら、のナカ」 苦しそうに、少し掠れた声。 その声だけで……甘く痺れてしまいそう…… 「凄ぇ熱くて……、トロトロしてて……ヤベぇ」 吐息混じりに漏れる声に、鼓膜を擽られた後……耳裏の下を食まれる。 「ここも、凄ぇ甘っとろい匂いがするし……堪んねぇよ……」 「……んっ、」 「ガマン、できねぇ」 ズン、と奥を突かれる。 「……っ! ……ぁ、ん……」 力が抜けるような、甘ったるい僕の小さな声。 入り口は切れて、痛い、のに……ナカが熱くうねって…… 「……感じて、ンだな」 ……僕、……感じ、て………? わかんない…… ……でも、なんかヘン…… 今までとは違う感じがする。 「……ぁあ、」 ねっとりとした舌が這われ、ゾクッと体が粟立つ。

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