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第182話
初めての感覚に戸惑うものの──簡単に快楽を引っ張り出されて……
ヘンに、なる……
……こんなの……知らない……
急に怖くなって身を捩るも、腿裏から回された腕に、羽交い締めにされ……
「………ゃだっ」
ジュルッ、と強く吸い上げられ。裏筋やカリ部分を舌先で愛撫され……びくびくんっ、と身体が震えてしまう。
「……ゃ、あ……ぁあっ!」
気持ち、いい……
……でもやだ……怖い………
腰の後ろに快感が走り、何かが下から沸き立って、下腹部に熱が集中する。
背中がしなり、腰が勝手に揺れて……止まらない……
「……イっちゃ……あ、ぁあ、っ」
ガクガクガク……
屹立したそれを、ジュルジュルと卑猥な水音を立て、容赦なく激しく吸われれば……不安に駆られながらも、無意識に菊地の腿裏に手を掛け……
「──あぁ、ぁあぁあ……っ、んっっ…!」
ドクドクッ……ン………
溜まっていたものが、先端から勢い良く吐き出される。
──その開放感と絶頂。
ぶるぶるっと痙攣し、柔らかな甘い快感が身体を駆け抜けていく。
……はぁ、はぁ……
全身から、力が抜け落ちる。
痺れた手が外れ……ベッドシーツに皺を作った。
荒い息……しっとりと汗ばむ肌。胸が大きく上下し、全速力で走った後のような……気怠さ……
「……」
だけど、そんな爽やかなものなんかじゃなくて。
逃れられず、菊地の咥内に放ってしまった僕は……未だ熱情の波に飲まれながら、背徳感に苛まれていた。
瞼を柔く押し上げると、目の前にあるのは……太くて赤黒い肉茎。ドクドクと脈打ち、静かに息づき……カウパーで濡れそぼつそれは、菊地とは別の生き物のように見えた。
こんな太いモノが……あの時、挿ったんだ……
……僕のナカに……
そう思ったら、ゾクゾクと背筋が震えた。
はぁ……と熱い息を吐いた後、徐に、目の前のモノに触れる。
ピクッと反応したソレを握り、先端を下に向けようとするものの、硬く反り上がってできそうもない。
……はぁ、はぁ……
濡れた裏筋を親指で弄り、顎を持ち上げ……舌を伸ばして反らす。
皺の寄った陰嚢、竿の根元……と舌先で触れながら、つうっと這わせる。
「……ぅっ」
ブルブルッと痙攣し、菊地が呻き声を漏らす。
少しだけ浮かされた腰。先端の口から、絶えず涎が溢れて。それを舐め取ろうと、もう一度舌先を伸ばした時だった。
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