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第183話
「……っ、! ゃあ、あぁぁ、っ!」
臀部を鷲掴みにされ、左右に押し広げられる。その間に、とろりと生暖かい液体が垂らされれば……窄まった襞に這われる、柔らかな熱い粘膜。
「……っ、やぁ、……!」
強烈な刺激──襞の周りをくるりと舐められた後、入り口を数度突かれ……舌先がナカへと侵入する。
先程よりも強い背徳感に襲われ、拒絶に近い声を上げた。
何とか手を動かし、菊地の身体を押し返すものの……力が、全然入らなくて……
……もう、やだ……
こんなの……耐えられな…い………
「……さくら」
菊地が僕の上から退き、此方に顔を向ける。上から覗き込む、鋭い双眸。
より一層獣の色に変わったそれに射られ……目が離せない。
「挿れさせろ」
……え……
でも、僕……まだちゃんと……して………
「もう、我慢できねぇ……」
熱い吐息──切なげな声を漏らし、僕の顔の横に手を付いて跨ぐ。チュッ、とリップ音を立て、僕の肩や鎖骨に軽くキスを落とすと、僕の片足を腕に引っ掛け、グイと持ち上げた。
……あ……
息づく菊地の分身が、僕のソコに宛がわれる。
「力、抜け……」
「………ん、」
……ズズッ
押し挿ってくる、硬直。
張り詰めたソレが圧迫感を与え、内壁を押し広げながら奥へと突き進む。
久し振りの感覚───ぶるっと身体が震え、縋るように菊地を見上げる。
「……あぁ、クソ」
奥まで挿ったばかりのそれが、ズリュッ、と半分程引き抜かれ、直ぐにまたズンッと奥まで打ち込まれる。
「お前んナカ、熱くて溶けちまう……」
切なげに僕を見下げる瞳が、一瞬だけ柔く閉じられた。
パンッ、パンッ……
……グチュ、グチュ、…
肌と肌のぶつかる音──それに連動して響く、淫靡な水音。
ギシギシとベッドが軋み、余裕を失った菊地が獣のように呻く。
……は、……はぁ、……
激しすぎるピストン。
太く育ったソレに、内臓を串刺しにされそうな程深く突かれ、入口にピリッと痛みが走る。
……はぁ、……んっ、……
くるし、……い……
汗ばんだ、熱い肌。
直ぐ上空で交差する、熱い吐息。
薄く瞼を開けた先──菊地の肩越しに見える天井が、大きく上下に揺れる。
「……さくら……」
「ん、……」
「お前、……可愛い……な……」
「………ゃ、」
「目、逸らすな………こっち見ろ」
言われるままに瞳を合わせれば、熱情を帯びた雄の目が、僕を捕らえて離さない。
「……俺だけを、見てろよ……さくら」
愛おしげに、真っ直ぐ僕に向けられる、瞳。
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