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第221話

触れたソコは、予想を超えて硬く反り上がっていて…… 「節操がねぇ訳じゃねぇよ。……デートの最後がコレなんて……有り得ないだろ」 寛司の、真剣な目。声。 「陰で俺は、『性欲モンスター』なんて呼ばれてるけどな。……別に、性欲に溺れてる訳じゃねぇ。 この痒みを、少しでも逃れたくて……だ。 ……実際、セックスより患部を掻き毟ってる方が、遙かに快楽的で気持ち良いからな」 荒い息を何度も吐き、寛司がボリボリと首元を掻く。 「……嫌なら、しなくていい。無理強いはしねぇ」 「……」 「痒みが落ち着くまで、……しゃぶっててくれねぇか……?」 「……」 相当痒いんだろう。 眉間に皺を寄せ、苦痛に満ちた目で僕を見つめる。 ……だけど、何か……嫌だ…… 痒みが少しでも緩和するなら、寛司の為にって思う。でもその一方で、胸の奥がモヤモヤとしてしまって…… 思い返せば……僕を口説いた後も、寛司は他の誰かとセックスをした。 僕と毎日してたら、壊れるからって理由で。……ソープ嬢と、三回も…… 瞬間──パーティー会場での倫が、脳裏にチラついた。妖艶に誘うように、深いスリットから太腿をチラリと寛司に見せて…… ズキン、と胸の奥が痛む。 と同時に、目頭が熱くなって、みるみる視界がぼやけていく。 じゃあ、僕は 一体何なの……? 痒みを和らげる為の、道具? セックス相手の一人だった、って事───? 「………うん」 目を伏せ、小さく答える。 寛司が前を寛がせれば、剥き出されたソレに手を伸ばし、上体を倒して顔を近付ける。 『若葉とセックスさせろ』──そう辻田に命令した寛司。代わりに来た僕をその場で無理矢理犯して……囲った。 ………そっか。 最初から、そのつもりだった……んだよね。 手懐けて、『オンナ』にして…… ツン、と鼻をつく匂い。 口を開けソレを含む。 手で根元を押さえ込み、カリから裏筋を舌先で攻めながら、根元までを口に含む。そして、舌全体で包み込んで吸い上げれば、寛司の怒張がビクンと反応し、太く硬く育っていく。 そうしながら……頬に、熱いものが次々と伝い零れる。 「……さくら」 寛司の手が、僕の頬に触れる。 「お前……泣いて、んのか……?」

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