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第225話

「………理性が、飛びそうだ………」 苦しそうに呻き、僕の腰を掴んだままの寛司が、ぶるぶるっと震えた。 と同時に、僕のナカに全て収まった寛司の怒張(モノ)が、存在を主張し、更に質量と硬さを増して成長する。 「……もう動く、ぞ」 言い切らないうちに、寛司の腰が大きく動く。 平べったくて細っこい僕の身体。それが軽々と揺さぶられ、寛司の上で跳ね上がりながらもナカを何度も抉られて。 その律動は激しく。嬌声を漏らしながら必死に寛司にしがみついた。 そんな僕の、男としての機能を失った肉茎を、寛司の片手が柔く包んで…… 「………っ、やぁ、!」 脳天を突き抜ける、強い刺激。 先端の鈴口と裏筋を、器用に指先で刺激されつつ……腸壁(ナカ)をカリで何度も擦られ…… 内からも外からも、絶え間なく攻められれば……全身を流れる血液が沸騰し、ガクガクと身体が戦慄いて、力が抜けて…… 「っん、……」 ……あ、当たって……る…… ナカ……気持ち、いぃ……とこ…… 「………は、ぁ……あぁ…ん……、かん……じ……」 声が、震えてる…… ヘンだ……やっぱり、僕…… 「……かんじ……る……」 「ここ、か?」 浮かせた僕の腰を逃すまいと、更に強く突き上げ、余裕の顔を見せる寛司がイヤラシイ声で囁く。 「………ん、」 全身が性感帯になったみたい。……もう、何をされても気持ちいい…… 「俺も、感じる。……お前のナカ、凄ぇ熱くて、蕩けそうだ……」 色気を纏った瞳をした寛司が、僕の頬に唇を押し当て、顎のライン、耳朶、と発作的に何度も食む。 「最高に、えっちで可愛いな……」 「……ゃだ……」 耳元で囁かれ、ぴくんっと大きく身体が跳ねる。 その瞬間──内側から何かが突き抜けて、柔らかなもので、壊されてく…… ……怖い…… 得体の知れない何か。 それが、僕の芯を溶かして………怖い…… 「………ん″、ゃだ………こわ、ぃ……」 「怖く、ねぇよ」 ギュッと腕に力を入れれば、安心させるかのように、寛司が耳元で囁く。 「愛されんのを、怖がんな……」 「………え」 「一緒に、イこう」 告白にも似た、意味深な言葉を紡いだ唇が、僕の唇を塞ぐ。 絡めた舌は熱くて。トロトロで。 「………ん、」 寛司に意識を移せば、得体の知れない恐怖が、僅かながら和らぐ。 それと同時に、下腹に放たれた熱いものが、じんわり広がるのを感じた。 もうすっかり陽は落ち、灯りのない暗闇の中で、何度も深いキスを重ねる。 舌が交わる、淫靡な水音。 「……さくら……」 やがて離された唇が、熱っぽく僕の名を呼ぶ。 「……、ん……」 「さくら」 瞼を持ち上げた直ぐ先にあったのは、熱情を帯びた寛司の双眸。 視線を逸らそうとすると、僕の瞳を追い掛けてきて。 僕を捕らえて離さない──甘ったるくて、切なくて……色っぽい瞳。 「……愛してる。さくら」

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