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第463話
集団レイプに発展したのは、そのせいだ。
……僕が、自ら招いたんだ。
中指の先が、痺れる。
朦朧とした意識の中で見た、『僕』に触れた場所──
「君は、昔の俺に良く似ている。
何か特別な……運命みたいなものを感じているよ」
「……」
それは──
……僕を、受け入れてくれてるって事……?
直接的ではない屋久の言い回しに、もやもやとした気持ちは晴れそうにない。
「……基成……」
不安に揺れたまま屋久を見つめれば、僕の前髪を搔き上げ、剥き出された額に優しいキスを落とす。
「今日はもう、おやすみ」
僕を間近で見つめ優しく囁かれれば、もうそれ以上は何も聞けなくて。
「……うん」
言われるまま、瞼を閉じた。
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