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Ⅸ 絶え間なく注ぐ君の名を……

空白のまま 心に穴を空けたまま 嫌だ! 忘れたくない! 「珠っ」 長く伸びた影が、俺を包んだ。 尻尾の影が二本 ふわふわ揺れている。 「呼んでくれて、ありがとう」 暖かな体温が背中から、俺を抱きしめる。 「涼君、大好きです」

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