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悋気は恋慕に火を灯す【12】
俺の脚を肩に乗せ苦しいくらいに体を折り曲げると、武蔵はグッと身を乗り出してくる。
ひくつくケツの穴にあのプックリ膨らんだ亀ちゃんが押し当てられただけで、俺の腰は喜ぶみたいに勝手にモジモジ動いてた。
もう茶化すような言葉も無く、武蔵はちょっとだけ額に汗を滲ませながらそれをジワジワと中へと押し込んでくる。
この後の快感を期待してるせいなんか、それとも頭で考えてるよりも体がリラックスしてるんか、あんなに大きな亀頭やのに拓かれる事にそない苦痛は無かった。
それは武蔵にもわかってるやろうに、いきなりガツンとはけえへん。
ゆっくりゆっくり進ませようと息を詰めてる姿が可愛いに見えて、額からこめかみに伝い流れた汗をそっと指先で拭う。
「遠慮いらんよ...早よ気持ちようにして?」
「大丈夫そう? 俺悪いけど、この後めっちゃガツガツしそうやで? 最初だけでも俺の優しさが伝わる方がええ事ない?」
「こんなん、生殺しやん。俺、ちゃんと中でも感じられるから、武蔵のあのでっかい亀ちゃんでゴリゴリして欲しいねん。壊れるくらい激しいして......」
「......あかん、俺マジでお前に逆上せそうやわ。壊してボロボロにして、俺だけのモンにしたなってきた......」
ズンといきなり衝撃が走った。
ケツが天井を向くくらいまで無理矢理体を折られ、上から杭を打ち込むみたいに一気にチンコが奥まで突き立てられる。
「あ...あっ......」
苦しくて熱くて...最高に気持ちいい......
なんかもう言葉も出てけえへんようになって、ただ息と声を吐き出しながら、今はじっと奥に留まってる武蔵のモノを愛しむみたいにそっと腹に手を置いた。
「動くで......」
そのまま苦しいくらいに犯し続けてくれたらええのに、肩に乗せた俺の脚を下ろすと武蔵は体を起こす。
少し立てさせられた膝をしっかりと掴むと、ズルズルと奥にあった物を引きずりだした。
襞の引っ張られる感覚にゾワゾワって鳥肌が立つ。
思わず体を捩ろうとしてもうて、グッと武蔵にそれを押さえられた。
「逃がせへん」
武蔵のチンコがまたグググッと入ってくる。
角度が変わったせいか、中の敏感な場所をゴリゴリと押し潰される。
それは深い場所まで侵入する事はなく、敢えて浅い所を強く早く擦り続けた。
「ひっ......」
体が一気に強張る。
喘ぎってより、悲鳴みたいな変な声しかでえへん。
...なんや、これ......
突然押し寄せてきた強烈な感覚に、恐怖すら感じる。
「ほら...アスカはここ好きやろ...違う?」
コイツ、自分のチンコの形と俺の感じる場所がようわかってんねや......
その感覚がいきなり過ぎて強烈過ぎて、まだ頭が上手い事ついていかれへん。
ひたすらその快感から逃げようと膝を伸ばし体を反らし、そのたびに腿を掴まれてズンと奥を突かれて元の体勢に戻される。
頭は理解しきれへんでも、俺の体の方はちょっとずつその浅く強い快感に悦びを見つけ始めたらしい。
チンコの先からダラダラ流れ出た汁が下腹に溜まり、そこから脇腹の方まで垂れてきてる。
「む...武蔵...アカン、やめて...ちょっと...激し...激し過ぎる...んっ......」
切れ切れでも、ちゃんと気持ちを素直に言うた。
だって、言えって言われたもん。
こない気持ちエエなんて...あの旨そうなゴツい亀頭が、こんな凶暴やなんて思うてなかったもん。
ずっとこんなんされてたら、俺、ほんまにおかしなる......
「せえからガツガツするって言うたやろ? 俺のガツガツってこういう事やねん...相手をイカせてイカせて、イカしまくりたなる」
さっきまで噛みつかれて真っ赤に腫れた乳首に爪をギリと立て、腰の動きを早くする武蔵。
相変わらず亀頭は狙いを定めるみたいに俺の前立腺辺りを突き、潰し、激しく擦る。
ようやくその強烈な感覚が恐怖やなく快感やって理解できるようになってくると、今度は猛烈な射精感が襲ってきた。
それを伝えたくて武蔵をじっと見つめる。
そんな俺の変化に気づいてるはずやのに、武蔵はとぼけるようにニヤニヤ笑みを浮かべるだけ。
これは、言葉にせえって...事やんな?
「武蔵ぃ......」
「何?」
「さ、触って...チンチン...触ってぇ...ああんっ......」
腿を掴んだままの手に俺の手を重ね、自分でも腰を小さく揺らしてパンパンのチンコをアピールしてみる。
せえけど武蔵はやっぱりニヤニヤしてるだけで、俺のを触ってくれる気配すらない。
だんだん頭の中は、射精する事でいっぱいになってくる。
出したい...今こんだけ気持ちエエと思うてる時に思いっきり射精できたら、どれくらい気持ちエエんやろう......
武蔵が触ってくれへんのやったらと、自分でチンコに手を伸ばした。
竿を握ろうとした所で、その手を武蔵に掴まれる。
「うぅっ...もうっ...武蔵、イキたい...イキたいねんてばっ...お願い......」
「ま~だ。これからアスカが上になって腰振りまくらなあかんし、それから後ろから目一杯グッチャグチャにせなあかんし」
「イヤやぁ...無理...そんなん...あん...待たれへん...イキたいん......」
「そしたらイッたらええやん」
武蔵の手が、クッと俺の竿を握る。
けれどその手が動かされる事はなく、ただ強く根元を押さえられた。
その間も武蔵の俺を攻める動きは止まらず、チンコの先から溢れた汁がトロトロとその押さえる手を汚していく。
いつまでも止まらない責めに、強張ってた体から力が抜けてきた。
射精感とは違う快感がじわじわと下半身に広がる。
「い、いやっ...ほんまに...ほんまにイッてまう...アカン...武蔵、怖いん...アカン...アカン......」
止めを刺すみたいに、武蔵のがズンと奥まで押し入ってきて、それが一気に抜き去られる。
「ああっ...ああ...あぁぁぁ......」
寒気がするほど押し寄せてくる快感。
体がビクビク震えて、口を閉じる事もできない。
押さえられたままの俺のチンコが萎えてるわけもなく、また浅い所で留まっている武蔵のモノを締め付ける。
...マジ...かよ...中イキとか......
まだ体の痙攣がおさまれへん。
こんなん、もう二度と感じる事は無いと思うてたのに......
体の力が入れへんまま内側から広がる快感の余韻に浸ってた俺の頬っぺたを、武蔵が軽くペチペチと張ってきた。
「ヤバかったわ...一瞬俺も持っていかれるかと思うた。せえけど、もうちょっと頑張ろうか。まだまだ本番はこれからやで」
身体中って言うてもええくらい、あっちこっちが敏感になってる俺を、武蔵が無理矢理抱き起こす。
勿論、俺の中は武蔵のチンコで串刺しにされたまんま。
その動作ですら今の俺には快感で、またケツの中がピクピクしだした。
「ほら、今度はアスカが上な。イヤらしいに腰振って、俺がイキたなるくらい動いてみ? そしたらちゃんと出させたるから」
「無理...そんなん、無理ぃ...今動かれへんよぉ......」
「しゃあないなぁ...そしたら俺の上で、ただ揺さぶられといたらええわ」
そのまま武蔵が背中を倒し、俺の背中を支えるみたいに膝を立てた。
今度は体が跳ね上がりそうなくらい、思いきり中を突き上げてくる。
「アカン...イヤ...死ぬぅ...溶ける......」
「そんだけか? なんで死にそうなん? なんで溶けそうなん?」
さすがに男一人、それも力も入らずぐったりとした人間を乗せた状態で腰を振りまくるのは疲れるのか、武蔵の声もちょっと震えてる。
「ほら、手ぇ貸して」
人形みたいに揺さぶられるだけの俺に、武蔵はそっと手を伸ばした。
その手を取り、入らない力を無理矢理込めて膝をベッドに着ける。
武蔵の動きに合わせるようにしながら申し訳程度に腰を前後に揺らせば、それだけでさっきまでとは違う快感が脳天まで走った。
今度はその感覚を追うように、バカみたいに腰を振ってしまう。
「気持ちい...気持ちいいん...気持ち良すぎて死んでまう...気持ち良すぎて...溶けてまう......」
俺の言葉と動きに満足したんか、それとも大原さんからオッケーが出たんか。
武蔵がまた体を起こして俺をベッドに倒すと、今度は四つん這いにさせられた。
...アカン...ほんまに気持ち良すぎて...おかしなりそう......
こうして武蔵の宣言通り、バックで武蔵が射精を終わらせるまでの間、俺は何度も何度も押し寄せる快感に体を痙攣させた。
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