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フィクションの中のノンフィクション【33】
しっかりと目を合わせながら、航生くんの指がイタズラに俺のチンチンをつつく。
散々食い散らかされて真っ赤になった左の胸は、ズクズクと熱く甘く疼いてた。
航生くんの唇が、声を出さないままで小さく動く。
それは『早くして』なのか、それとも『早く言って』だったのか......
どっちにしたって俺が航生くんの望む事を拒む事なんてできるわけがない。
何より、航生くんが俺のほんまに嫌がる事をするはずがない。
ゆっくりと右手を上げると、まだプニッて簡単に潰れる乳首を摘まんで見せた。
同時に左手を下ろし、チンチンをつついてるだけの航生くんの手を強く掴む。
「航生...くぅん......」
「何? どうしましたか?」
意地悪してるなんて全然思わせへんような甘うて爽やかな顔のまんま、航生くんはニッコリ笑う。
まあ、実際意地悪なわけちゃう...俺がこうして焦らされて焦らされて、ほんで目一杯煽られる事で我を忘れるくらい乱れるからしてるだけ。
航生くんのセックスはいつでも俺を悦ばせる為のモンで、航生くんにとっての快感は俺が興奮すればするほど増していくらしい。
もっと航生くんを悦ばせてあげたい...せえから俺を悦ばせて...もっと気持ち良うしたげるから......
「チンチン、ちゃんと触ってぇ...お尻も触って...俺、乳首グニグニするからぁ...いっぱい触って、めっちゃ気持ち良うして......」
案の定おねだりの為に口に出した言葉が俺自身をますます煽る。
我慢できへんようになってきて、『ほらね、ちゃんとやるよ』って見せつけるように乳首をギューッて強うに摘まんだ。
途端に航生くんの目が嬉しそうに、とんでもなくイヤらしくギラッて光る。
「いっぱい気持ち良くなりましょうね」
頷く間もなく航生くんは体をそっと移動させ俺の足の間に入ってきた。
足首を掴むとその足を高く掲げ、ケツの下に自分の膝を差し込み体を深く折り曲げてくる。
ありがたい事に体は柔らかい方やから、別にこの二つ折りみたいな格好自体は辛くはない。
せえけど、航生くんの目の前に全部を晒してるって事がちょっと恥ずかしい。
モジッてケツを揺らしてみたけど、体重をかけるように押さえつけられた足を下ろす事は無理らしかった。
「お尻も可愛がって欲しいんでしょ? チンコもお尻の周りも中も、全部可愛がってあげますからね...だから慎吾さんは、ちゃんと乳首グリグリしといてください」
航生くんの右手がチンチンの根元をしっかりと握る。
その手をクイクイって何回か捻るように動かしたかと思ったら、いきなり大きくスライドさせてきた。
ほんまにそれはいきなりで...ほんまに急で...さっきまでのユルユルな動きが嘘みたいで...中途半端に行き場を失ってたモンが一気に出口を探し出す。
このままイキたいけど、まだイッたらアカン。
もっと航生くんを悦ばせてあげたい。
もっと乱れたい。
込み上げてくる熱を必死で堪えると、勝手に体に力が入って背中が大きいにしなる。
その動きが何を意味してるんかわかった航生くんは強くスライドさせてた動きを止め、今度は先っちょに近い括れのとこに指をかけて小さめに早くそこを扱き始めた。
ボトボトって腹まで垂れてる雫を指先に纏わせて、時々それを擦り付けるように裏側を擽る。
一気に爆発しそうな射精感はどうにかやり過ごしたものの、ピクンピクン腰が勝手に跳ねるんは止まれへんかった。
「慎吾さん、ちゃんと自分でも気持ち良くしてください」
「......うん...」
すっかり忘れてた乳首への愛撫を慌てて再開する。
強めにギュッて捏ねればやっぱり腰がピクンて跳ねて、そのたびに臍の周りにはポタポタって先走りが垂れた。
「んっ...はぁ...ん...気持ちええ...航生くん...めっちゃ気持ちええねん......」
「うん、気持ち良さそうです...可愛い。慎吾さん...もっと気持ち良くなってくださいね」
綺麗な形の唇が少し開いたと思うたら、そこから真っ赤な舌がヌーッて出てきた。
航生くんの前に晒されるんを嫌がるみたいに閉じてる所を、左手がそっと開く。
普段感じるはずもない所に空気の流れと航生くんの視線を感じて、それだけで顔も体もドンドンと熱を上げた。
「航生くん...カメラあるんやから...普通に解してくれたら......」
「な~に言ってんですか。今日の目的は俺らの普段の姿を撮影する事なんですよ? 俺らにとっての普通は...こうでしょ?」
「嘘やん...いっつもより...ねちっこいし意地悪やもん......」
「そうですか? でもその分いつも以上に慎吾さんを可愛いって思ってて、いつも以上に興奮してるのかもしれませんよ」
航生くんの行動はいつだって俺の為...そうか、いつもよりもしつこうてイヤらしいんは、ビデオ撮影で見せてる姿と普段の俺とのセックスの違いを見せつけるつもりなんかもしれん。
俺を安心させたくて。
俺を自分のモンなんやって誇示したくて。
右手で乳首を触りながら、左手を下へと持っていく。
航生くんが開いてるんとは反対側を、おんなじくらいの力でゆっくりと開いてみた。
「きて...気持ち良うに...して......」
目一杯甘えた声のその言葉に返事はなく、開かれた場所にゆっくりと顔を近づけながら航生くんは再び舌を伸ばした。
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