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そんなこんなのおいしいはなし 5
言い終わるか終わらないかのうちに、いともあっさりと、ヌルヌルしたアヤの雄々しく熱い塊をぱくりと咥えこんだ。
「約束が違うだろ」
細い目を最大限に見開いてアヤが抗議するが、リョウは知らん顔。返事の代わりに、激しく吸い上げた。
「っ口は、だめ、って、あぁっ」
言葉でそう言うアヤの声は艶めかしくて、抑止力の欠片もない。
「そんな顔してそんな声でだめって言われても、全然説得力ないんやけど」
それだけ言うとリョウはまた口淫を再開する。わざとらしく音を立てて浅いストロークを続けながら、先端に舌を柔らかく押し付ける。そして
「確かにいつもとなんか違う味する」
意地悪く言ってやれば、アヤはみるみる耳まで紅潮させて顔をそむけた。
「だからそう、言ってるだろ……」
消え入りそうな声で抗議している。ちょっといじめすぎかな?なんて思いながらも、たまにはいじめる側になってもいいだろう、とリョウはこのまま最後までやり通すつもりでいる。
「こっち見てよアヤ、俺がしてるとこ見て」
裏に舌を沿わせながら徐々にストロークを深くしていく。リョウの言葉にチラリとアヤがリョウを見ると、視線がぶつかった。熱っぽいねっとりとした瞳でこちらを見つめながら、自分の汚くて恥ずかしいところを懸命にしゃぶっているリョウ、を脳内で認識した瞬間、その波がやってきた。
「っあ、も、だめ」
身を縮ませていたアヤが徐々に仰け反ってゆく。顎が上がり首を差し出す恰好になり、薄い唇が微かに震え、その唇から漏れる声は先ほどより幾分高い。そろそろだな、とリョウは思う。
「も、止めて、」
アヤの申し出に意外そうな顔を上げたリョウ。
「なんで?」
「……出そう」
「出そうなとこで止めてええん?これ、どうすんの」
「……自分で出す」
両者見つめあったまま、一瞬の沈黙。
の後すぐ
「させるかそんなもん」
リョウが乱暴に根元を握り先を咥えた。
「あ、あっ、だめっ、っうあ、んぅ……っあ!」
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