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素直なキミも手がかかる【逆Ver.】2

「うぅ……」  いざ挿入の段になって、リョウの顔が歪んだ。快感ゆえのそれとは、また別のような。 「痛む?」  確かに少し性急だったかもしれない、アヤは思い返して反省した。 「う……ん、前から思っててんけど、もっと前戯っていうん? 長くして欲しい」 「……はあ」 「アヤのん特におっきいんやし、解すのももうちょっと入念に……」  あれか。  あの薬のせいなのか。  あの薬のせいで、今まで言えなかったダメ出しをされているというのか。 「ごめんね。次から気をつける」  優しく、とはそういう意味だったのだろうか。 「うん……でも俺、アヤに抱かれんのもめっちゃ好きやで。やっぱり抱いてる時より抱かれてる時の方が、愛されてるなって実感すんねん……って何言うてるんやろな」  挿入されながらべらべらと喋っている今の状況に気づき、恥ずかしそうに顔を手で覆う。その手をアヤが退ける。 「可愛いね」 「え……」 「どっちの時だって、愛してるよ、リョウ」 「……嬉しい」  リョウが笑顔を見せたと同時に、アヤがリョウに入れている部分が強く締め付けられた。  セックスの仕方についてダメ出しを食らうと男性はかなりのダメージを受けるそうだが、幸いというかなんというか、アヤはそれほどでもなかった。衝撃ではあったが凹んではいない。凹んでいる暇があったら行動で挽回するまで。  優しく抱いたことなど今までないもので、さてどうしたものかと思っていたが、すぐ目の前に良いお手本がいるのを思い出した。  リョウがしてくれるようにすればいいのかも。  律動を続けつつ、手を繋いで、唇を重ね、時には甘い言葉を耳打ちしながら。上手くやることに集中しすぎて、行為そのものの目的である快感などどこかへ行ってしまった。  仰向けに寝ていたリョウをうつ伏せにし、その上にアヤが覆い被さる。うなじや肩にキスを落としながら、またゆっくりと動き出せば、リョウが声を上げた。 「な、んか、いつもと違うとこ当たる」  アヤはそれに答えず、動きを止めず、うなじの少し下に強く吸い付くと、リョウからあられもない嬌声が漏れた。内側からだけでなく、リョウの性器もアヤの動きに合わせてシーツで擦れる。 「気持ちいいの」 「う、ん、こんなん、すぐいきそ」  首をいやいやと振るが、アヤの動きは止まらない。 「いや、止まって、じゃないと」 「じゃないと?」 「いってまう、から」 「いいよ」 「いやや、こんなすぐ、いや」 「何度だっていかせてあげるから」  言いながらうなじに舌を這わせると、リョウは呆気なく達してしまった。  目じりに涙をためて頬を真っ赤にさせながら肩で息をするリョウを見ていたら、少し休ませてやる余裕など無くなってしまった。間髪入れずにまた動き出すアヤに、リョウがぎょっとする。 「まっ、待って、いったとこ、んんっ」  揺さぶられながらも懸命に身を捩って顔だけはアヤに向けようとしている。虚ろな目、だけどアヤにはリョウが何を望んでいるのかわかる。  食らいつくように口づけをかわし、舌で口の中をかきまぜてやると、一段とだらしなく、そして幸せそうな表情に変わった。 「気持ちいい、アヤ、すき」 「ん、俺も」 「どっこも行かんとってな」 「いくときはリョウも一緒だよ」 「うん、あ、また、あ、あっ」

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