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第13話

「幸太郎!」 ナオは玄関の鍵を開けるなり、キッチンに立つ幸太郎を見て声をあげた。 「おう、ナオ。おかえり」 「た、ただいま……今日は早かったんだね?」 「取引先から直帰したからな。今日はお前の大好きなハンバーグだぞ」 「ホント!?」 嬉しそうに目をキラキラさせるナオを、幸太郎は愛おし気に眺める。 ああ、どうしよう。 ナオのことが好きでたまらない。 今すぐ抱きたいくらいに、欲情させられる。 「あ、あのさ、幸太郎……?」 「なんだよ?」 「こ、今夜……その……えっと……、シたい」 「っ!?」 ナオの方からこんな風に誘われたことがなかっただけに、幸太郎は心から驚いた。 「だ、だめ……?」 「だめなワケねーだろ。今日は金曜だ、ヤりまくれるぞ」 「え?あの、そんな激しくなくていいんだけど……?」 「遠慮すんな」 幸太郎はコンロの火を止めると、玄関に突っ立っているナオを見つめ、額に軽くキスを落としてやった。 「続きはベッドの中で、だ」 「ん……」 風呂の準備ができていると言われ、ナオは先に入浴させてもらうことにした。 ちなみにナオは幸太郎とは違い、スーツで仕事をしている訳ではない。 営業ではなく内勤なので、ジーンズさえ着用しなければ、あまりファッションについてうるさく言われる会社ではない。 だから着替えをバスルームに持ち込み、私服を脱いで洗濯機の中へ放り込み、素っ裸になって浴室へと足を踏み入れる。 浴槽に張ってあるお湯を洗い桶で汲んで、3回ほど身体にかけると、ナオは湯船に浸かった。 熱くもなく、ぬるくもない、丁度いい湯加減だ。 「そう言えば……自分で解したらどうなるんだろう?」 それは時折考えていたことだった。 いつもは幸太郎が念入りに解してくれるが、その間幸太郎は快楽を得ることができない。 セックスの時短など考え過ぎなのかもしれないが、もしもナオの後孔を解す時間が短縮できたなら、幸太郎ももっと早く絶頂に達することができるのではないだろうか。 こういう着想は、一度持ってしまうと厄介で、実行するまで頭から離れてくれない。 ナオはしばし湯に浸かった後、浴室内で四つん這いになり、後孔に手を回して解してみることにした。 自分のアナルに指を差し込むことには違和感を覚えるが、指を奥に這わせればすぐに前立腺に突き当たる。 「んッん……」 声を堪えながら、ナオは自分で自分のアナルを解し続け、ようやく解し終えた頃には何度か射精してしまっていた。 「俺、後ろだけでもイけちゃうんだ……」

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