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第17話
「りおくん?ごめんね、待たせちゃって」
「ふぁ!や、全然!待ってないです!」
13年振りに会うこの人は、昔より小さく見えて、でも頭を撫でる手は変わらずあったかかった。
「ほんとにおっきくなったね。もう、僕を抜かしてるし」
白河さんの車に乗せてもらって、白河さんの家に向かうらしい。
緊張しすぎて、何も話せない。
「えと、あの時はありがとうございました。俺、白河さんが居てくれたから頑張れたっていうか。あの、ほんとに、ありがとうございました」
「ううん。僕は何も出来なかった、というかしなかった。りおくんが辛い状況にいるのを知りながらね」
「え?」
辛い状況って……
いや、5歳の子供が夜中に外に出てたらそりゃ分かるか。
「あの時は、仕事も勉強も何もかも上手くいかなくて焦ってた。どうせ何をやっても無駄だってやさぐれてた。
救えなくて、本当にごめんなさい」
「違う!白河さんが俺に笑ってくれるだけで、嬉しかったし、救われてた」
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