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飾らない姿

「まるで関係ないだろ?」 「いやー、俺はそうでもない気がする。考えるときになりきってる感じだし?」  とは言ったものの、やはり俺にもあまり関係ない感じではある。  いくら演じていても、君に対して大嫌いなんて言えないし、大好きだったら普段と変わらない。  そう考えると、自分を偽って演技をする人たちは凄い存在なんだな。 「俺の方がまだできそう」 「そうだな」 「あら、珍しく肯定的」 「俺は直球的なことしか言えないからな。たとえ演じろって言われても、大嫌いなんて言えるわけがない」  あまりにも真っ直ぐな言葉に、俺は言葉が上手く出てこない。  嬉しい、ただそれだけを言えばいいはずなのに。  俺は君にニコリと微笑んだ。 (この作品は第57回Twitter300字ssの企画に参加した作品です)

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